第2話

かず視点


(しゅーちゃん、いっちゃったな)

俺は、しゅーとの後ろ姿を見つめて口調を強くして呟いた


テレビで、見たい、だなんて困らせてしまう事を言ってしまった。


才能があるのに、勿体ないな。


携帯を取り出して、しゅーとに電話をかけた。

合否を聞くために。

電子音がうるさく鳴った。


「もし、もし」

「しゅーちゃん?」

「そうだよ。どうした?なんかあったか」

「いや、どうだったのかなって?」


「…」


数分、沈黙が続いた。そして、ため息混じりにはーっと声を出した後に、俺の質問を肯定をした


「ダメだった…」

「そーだったんだね、しゃーないよ」

「また、チャレンジすればうまくいけるよ」

「あ、あ」

「どこにいる?一緒に食べよう」

「いや、一人でいたいからまた今度」

「そうか、なら、気をつけて帰ってきてね」


数回、会話をした後、電話を切った。


どうしたらいいのか悩んでいる。しゅーちゃんを助けたい。

身体の重りをなくすための、正解は見つけられるのか。

このあと、仕事に行こうとする前の出来事だった

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