「進化」

早朝、俺は目を覚ました。ステータスを見ていたら気を失ってしまったらしい。なんでも、進化がどうとか聞こえた気がしたんだがとりあえず、ステータス確認してみますか。


 「ステータス、オープン。」


 


 体力・145000




 筋力・90000




 魔力・109000




 魔法防御力・99000




 魔法攻撃力・100000




 敏捷・110000




 精神力・99000




 スキルポイント・40440




 ユニークスキル・【ステータスポイント分配】




 スキル・魔法の道(極)、剣の道(極)、筋力増加(極)、魔法操作(極)、物理攻撃耐性(極)、魔法攻撃耐性(極)、状態異常耐性(極)、魔力増加(極)、体力増加(極)、神剣術、創魔術、武芸達者(極)、小さな巨人、神へと至らんとするもの、神の力1%




 ステータスポイント




 レベル2007 個体名、ジャッジ 種族名、半神人




 職業・努力家 




 おおっ。神の力の文字化けがなくなってる!1%か、強くなるにつれて解放されていくのか?そういえば、筋力増加、とかの横に書いてある、(極)って何だ?




 「はい。極というのはいわば、そのスキルの熟練度のようなものです。」


 「うわっ。誰だ?」


 「はい。私は個体名ジャッジのステータスです。女神様から、主の手助けを、と派遣されました。」


 「やるじゃん女神。」


 「女神様です。話を戻すと、極のほかにも、下から順に(微)、(小)、(中)、(大)、(帝)、(王)、(皇)、(極)、(神)となっています。ランクが上がるにつれて、そのスキルの及ぼす影響も増えてゆきます。」


 「じゃあ、俺のスキルめっちゃ強いじゃん。」


 「是。肯定します。」


 「ステータスさんって呼ぶね?」


 「呼称、ステータスさんに設定。成功しました。」


 「じゃあ、なんでいきなり、神の力っていうのが出てきて、種族が半神人になったの?」


 「はい。ここからが本題です。違う未来、こちらの用語では、並行世界と呼ぶのですが、そこは、今とは違う未来、すなわち、あの時こうなっていたら、という選択肢をすべて実現できる世界です。あなたも行っているようですけど。」 


 「あぁー。オリビアに振られたときのやつか。あれ全部妄想だと思ってたわ。」


 「あそこであなたは不老不死になる魔法を創造しました。」 


 「うん、したした。不老不死の魔法出来なくなったんだよねー。」


 「そこが問題です。魔法やステータスは引き継がれていないのになぜ空間魔法を作れたのでしょうか。それは、本来ならば禁忌とされている、向こうとこちらの世界との記憶の引継ぎを、女神さまがためていた力で行ったからです。」


 「なんでそんな面倒くさいことを?」


 「それはあなたに魔神を倒してもらうためです。」


 「そんな回りくどいことしないでも、自分で倒したらいいじゃん。」


 「神の間には、不可侵条約というのが、世界を代償に誓われており、こちらから攻撃すると、世界が消滅してしまいます。」


 「それは向こうが攻めてきても一緒じゃないの?」


 「向こうは代償に、自らの命を懸けています。女神さまにとってこの世界は子供同然。こちらから攻めていくことなどできません。そのため、魔神を倒す力として女神さまはあなたに神の力を贈りました。強くなるにつれてその力を引き出せるようになります。そして、その力に体が適応したとき、あなたは神になるか、魔神を倒して人間に戻るかを選ぶことができます。」


 「ふーん。わかった。とりあえずよろしくね?ステータスさん。」


 「是、よろしくお願いします、主。」


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