第130話
「週末に、家を出ます」
おばさん達を見ながら言うと、二人は少し驚いた。
確かに、誕生日には出ていけと言われていたけど、週末というのは急なのかもしれない。
「住むところ見つかったの?」
「はい、見つかりました」
「…そう、なら勝手にしていいわ」
少し考える素振りをしたおばさんは言った。
…よかった、場所聞かれなくて。
男の人の家に居候するなんて、とても言えない。
おばさんがわたしに感心なくてよかった。
「いきなりで、ごめんなさい。
少しずつ準備して、週末には出ますから」
「本当にいきなりね。まあでも、早く出てほしいから嬉しいけど」
にこりと笑うおばさんの笑顔が怖い。
「じゅあ、話はそれだけなので…」
そう言って部屋に戻った。
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