わたしの愛しい世界

それはそれはとても青く広大な場所

波風に揺られて、そこに浮かぶわたしは目を閉じていた

その全てに身をまかせるのが好きだった


海鳥の声が聞こえる

彼らの声で目を開ける

穏やかだ

青に映える白い翼が、大きく羽ばたいていく


少し手を伸ばす

陽光がちらちらと隙間から溢れる


ざざん

波音が心地よい


潮風

時が経てば忘れられていくその風と波の中にわたしは立っていた

波が語りかける

日々の出来事を告げるように

一瞬一瞬を思うように


花束が流れてきた

色鮮やかなピンク色

愛しくて、抱きとめた


どこから来たのかは分からない

どこかの誰かから回ってきたのか

波にさらわれたのか

ゆらゆらとわたしの手の中でゆれるそれは、プレゼントに思えた

「受け取ったよ、ありがとう」


わたしは彼女を大切にしている

彼女もまたわたしを大切にしてくれている

包まれているこの穏やかな水に、わたしは感謝した


この緩やかな愛しい時間が、永遠とわに続きますように

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