第22話
「すみません。私、家に帰らないといけないので。」
彼らに頭を下げ、とりあえず真ん中の道を歩いて行くことにしました。
「待ってよ。送ってくってば!」
あっという間に3人の男子生徒に囲まれて、傘に入れてもらうことになってしまいました。
「あの、ありがとうございます。。」
鞄の一つの紐だけを肩にかけて、制服のシャツのボタンをはだけさせて、やたら長い前髪の合間から私にニヤニヤと笑いかけてきます。
でも手探りになんとなく歩いている途中、狭い路地裏に差し掛かった時のこと、
3人の生徒にあっという間に路地裏に押し込まれて、私は壁に押しつけられてしまったのです。
「あっ!」
両腕を壁にぬわれ、1人の生徒に頬を両手で挟まれ、顔を近付けられてしまいました。
「なんだこの女、超そそるし!」
「そんなボロボロで校内から出てきたってことはさ、あいつらにレイプされたとかじゃないのぉ?」
気持ちの悪い笑顔で、しかも難解な言葉で私に迫ってきます。
「あ、あいつら···?」
「あの不良集団だよ。この辺一帯取り仕切ってる
「追っかけしてたら捕まってボロボロにされちゃったとかじゃねえのぉ?」
私にとっては異国の単語のようにしか聞こえませんが、一つだけわかった単語がありました。それは、"不良"です。
空音さんルートにも不良A、不良B、不良Cというのが登場します。まさに今、私を追いつめている彼らのような状態が、空音さんルートにも存在するのです。
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