呪いと祝福

カリスマが人をまとめる瞬間


リンクスは戦士の街。他のコロニーは周囲を壁で囲んで、あるいは堀を用意して害的から身を守るが、リンクスの傑物らにはそんなもの必要ない。その生まれついての強靭な肉体と、多大な金力を用いて教育を施されたリンクスの戦士は、1つのブランドとなり今も人類を守っている。


悪の波動


「目標、リンクス東小学校1年の生徒51名。彼らは今日初めて我等の故郷に足を踏み入れます。確かです。確かな情報のはずです。不安ですね。一応確認しましょう。百目さん。答えてください。今日、リンクス東小学校の1年生は初の魔界授業を行うのですね?」

「はい、間違いありません」

「結構。それでは我々最大の脅威、リンクス戦士たちの数減らしといきましょう。相手は子供と大人10名程度。10名...。この兵力で万全でしょうか。不安ですね。百目さん。」

「2ヶ月ほど襲撃はおろか、獣どもに伝令をして人前への出現も控えさせました。奴らは約21日間同じ行動をすればそれが習慣となるようでs」

「もうよい。我が兵は万全である。」

「はい..」

「それでは皆さん。我ら日の丸軍、矜恃を持って誉高くいきましょう」

零がそう言って両手を後腰に構え、胸を天に突き出した。それと共に魔の軍も一斉に敬礼をした。

「応..!!!」

零は当然というように微笑み、そして高らかに天を向いた自分の胸の上から兵を見下ろし、気高く号令を叫ぶ。


「参る!!!」


「うううぅ、くるしぃ」魔界の瘴気に初めに音をあげたのはスイレンだった。「大丈夫か?、耐えられそうになくなったらすぐに言ってくれ。お前らは、なんともないか、?」「なんともない、」「大丈夫」「ああ」参っているのはスイレンだけ、もうじき授業が始まる。他のグループにも数人瘴気に弱い子がいるようだ。その様子を見た子供たちが負の感情を伝染させていく。

「みんな、いつも通りに得物を振るえばいい。とにかく、生きよう!!」


緊張の空気が子供たちを取り囲む。負の情動に心が荒むものもいる。そんな中、インベルは励ましの言葉を叫ぶ。その刹那、インベルは白く光る星となった。




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