第44話

一方その頃警察では……



「連絡もよこさず今までどこで何をしていた?神崎」


「…少し野暮用で」


「野暮用?ふざけてるのかっ!?…そういえばお前、最近コソコソと何をかぎまわってる?」


「大したことじゃないですよ」


「…何を隠している?ここじゃあ言えないようなことか?」


「言うのは構いませんが、あなた達や…いや、警察の失態に繋がりますよ?それでもいいのなら」


「何だその態度はっ!!」


「まぁここは冷静に…で?どんな情報なんだ?神崎」


「今回の〇〇組の件と今だ解決に至っていない〇億強盗事件、さらに警官殺しは確実に繋がっている。犯人は男で、これまで海外でも犯行を重ねてきた卑劣な奴です」


「信用出来んなぁ、そんな話」


「でしょうね。証拠が何も見つからないんですから…まっ、奴も犯行には相当自信があるみたいですよ」


「なぜわかる?」


「ついさっき会ってきましたから」


「……神崎、ちょっと来い。他の者は引き続き捜査を続けてくれ!!」








——————



「…根に持ってるのか?捜査を外されたこと」


「そのお陰で重要な情報を手に入れることが出来た…今は感謝してますよ」


「皮肉だな。お前の恋人もそいつが?」


「もう恋人なんかじゃないですよ。自分で部屋を出て行ったって…楽しそうに笑ってました、容疑者扱いされてるのに。人ってこんなにすぐ変わるんですね」


「……お前、何を考えている?」


「何って…事件解決ですよ。似顔絵でも描きます?犯人の顔知ってるの俺だけなんで。協力しますよ?」


「……妙なマネだけはするなよ神崎。お前は警察官だ、そのことを忘れるな。さっきの話は1度預かる…お前ももう戻れ」



預かる、か……握りつぶして警察の失態が表沙汰にならないようにでもする気か?それともシャロンに容疑をかけたまま今まで通り捜査するのか…まぁそれでもいい。

その後あいつを捕まえればいいだけのこと…シャロンを捕まえれば恐らくあいつは出てくるはず。

後は……その時の状況次第だ、どうにでもなる。

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