第11話


瑠璃の事を正面から見据えるのは、翡翠のどこまでも真っ直ぐな眼差し。




「ここ最近、ずっと瑠璃さん、何かを考えているような顔で、ぼんやりしてますよ?」


「…………。」




消える、笑顔。




「っっ、そ、れは、」




それは?




翡翠に何を言うつもりなの?




「っっ、」




ねぇ、その続きは。




ーーーー嘘で、取り繕うつもりだった?



「…………。」



ふつりと、口をつぐむ。

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