第4話



目を瞑る。



思い出すのは、瑠璃の透き通るような真っ直ぐな強い声だった。




『遼、お願いがあるの。』



それは、普段では絶対に掛かってこない、珍しい瑠璃からの電話。




『お願い……?』



耳を疑う。



正直、動揺した。



あの瑠璃が、自分を頼った事に。




『……何だ?』



出した声も、震えていたかも知れない。



バレてなければ良いが。




『あの、ね?』



『あぁ、』

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