第15話 いよいよ明日は入学配信!

 3月31日。明日が入学配信であるという日になった。入学配信とは、いわゆるデビュー配信である。これまでに度重なる打ち合わせで、デビュー順は日々谷さん、塩見さん、エレナさん、僕の順番で決定した。


 配信時間は大体4時間ほどで考えている。1人45分ほどでそれぞれデビューの挨拶やら色々なことをして残りの1時間でとある企画をやるつもりである。


 今日はまだ配信しないというのに、5期生はガチガチに緊張している。僕を除いて。まあ、人並みには緊張しているが、要はプレゼンである。発表内容がもう1人の自分についてなだけの、ね。


 とは言え他のメンバーが緊張でガチガチだというのは少し危ないかもしれない。明日配信前にでも少しリラックスできるように電話でもしようかな。


「ん?」


 その時、スマホから通知音が鳴った。メッセージアプリ「lime」である。


「...ヒナからか」


 トーク画面を開くと、そこにはこうメッセージが書かれていた。


『さーくん、おはよう。いよいよ明日デビューだね!えへへ...ついにお揃いになるね!さーくんなら大丈夫だよ!早くデビューして、コラボしようね!』


 やっぱり彼女は高校背の時と同じく優しい。そんな彼女のことが僕はとても好きだったと一連の出来事でようやく気づくことができた。


 当面の目標はヒナに好意を伝えること。その先は...みんなに認めてもらうことだ。


 その目標に少しでも近づくために、明日からの配信を頑張ることから始めよう。


『ありがとうヒナ。これから頑張る』


 そう決意して、僕は明日の入学配信の流れを脳内で整理するのだった。




 この時の僕は全くも想像していなかった。リスナーの配信者への想いに。



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 お久しぶりです。よっしーです。


 これにて第1章は終了となります。この章は桜夜が会社を辞めさせられてからVTuberとなってデビュー直前までのお話となります。


 とりあえず当初思いついた流れでかけていますが、下書きしてからここにもあそこにも書きたい話が出てくる出てくるで、アイデアを形にまとめるのに時間がかかってしまいました...


 おかげで定期更新は死守できていますがかなりギリギリです...もし遅れてしまったら忙しいんだな、と思っていただければ...ごめんなさい。


 このお話は僕の好きなものを詰め込んだものですので、こんなお話が好きなんだな...と思っていただければ嬉しいです。


 ここまで読んでくださった皆様、およびフォローや応援コメント、★をつけてくださった皆様、誠に感謝しております。初めての作品でここまで評価をいただけてとても嬉しいです。執筆の励みとなっていますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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