第9話
自分でも、野球やらソフトボールやらうぃやったことはあり、だいたいがそれがきっかけでプロ野球のファンになったわけです。
小学校の頃に、クラブ活動で、全員がソフトボールをやらされた。担任の山根先生という人が野球ファンで、それも巨人が贔屓だった。(この贔屓という字は、かなり特殊で、調べたことはないが、どちらの字もほかに使っているのを見たことがない)
下宿にはスポーツ新聞が山積みで、父の飲み友達なので、うちにもよく来たりしたが、いつも巨人の話ばかりしていた。で、酔眼朦朧という顔しか印象にない。学校にいるときはhangover している顔なわけです。
この山根先生の熱血指導で、ソフトボールを皆がするのがボクの小学校の名物というか、いちばんoutstanding な特徴?だった。 土曜日も日曜日も、夏休みもずっと、猛練習をさせられる。で、6年生の時には町内の大会でみごとに優勝して、プロ野球のように凱旋パレードをしたりした。
おおげさみたいですが、熱心な先生が一人いるとそういうことになる。ボクはヘボで、エラーばかりしていたが、父の威光で、内野手をしていた。だいたいが球技は苦手で、陸上のほうがマシだった。運動会は休んでばかりいて、いい思い出もない。ただ、このソフトボールの練習だけはなんだか懐かしい。日の暮れるまで毎日練習をして、グラブの皮革の匂いとか、バットを振る感じ、ベースを踏む感じ、 「野球」をプレーする醍醐味というのはだから普通の子供並みに知ることができたのですが、まったく山根先生のおかげです。出会えてよかったと思います。「荒野の七人」とか、「七人の侍」とかの映画が好きで、いつも竹刀を振りながら授業をする怖い先生やったが、今でも感謝の思いに堪えない。
その後、最近、酒にからんだ病でなくなられたらしい。
ご冥福お祈りいたします。
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