第二十四話
「おっ、ほんとだ。ならこれでようやく一歩前進だな!」
蒼月はモンブランのステータスの覗きながら答える。
「はい!ですが、これで本当に戦えるようになるのでしょうか?」
「大丈夫!大丈夫!
蒼月がモンブランのステータスに記載された
モンブランは言われた通りに
『
対象に接触すると爆発する炎の球を発現させることが出来る。
レベル2
上限数:4
もしくは、一つに凝縮することも可能。
「んー、何を言っているのか、イマイチよく分からないですわ」
モンブランは説明を見ながら顎を人差し指で触りながら首を傾げる。
「なら一回やってみせるぜ!まずはこれだ、一度に発現させる
蒼月は
「んで、もう一つはちょっと何書いてるか分かりにくいけど、この四つを一つにまとめることが出来る。んで、その分だけ
蒼月の
「確かに大きくなりましたわ!」
「単純に大きくなったなっただけじゃないぜ。これ一つ当てるだけで4つ当てた時と同じ威力になるんだ。お嬢の
「分かりましたわ!」
モンブランは
「出来ましたわ!」
「おう!んじゃ次は一つになれーって思いながらもっかいやってみ」
モンブランは
「出来ました!」
ゲームシステムによる補助が有るので、しっかりと意識さえすれば簡単に出来るのだが、モンブランはすごく誇らしそうに話す。
「おっ流石だな!まぁ、でも育成が良い感じになったら、多分そっちの形態の
「後はこれをうまいこと相手目掛けて放てばいいのですわね?」
「そそ、名付けて下手な鉄砲数撃ちゃ当たるビルドだ!」
「むー、なんだかとてもバカにされてる気がしますわ」
モンブランは頬を膨らます。
「誰にだって得手不得手はあるからな気にするなって!とりあえず早く街もどろうぜ!」
蒼月が体を翻し、モンブランに町に戻ろう促す。
「もう!分かりましたわ」
蒼月とモンブランは街に戻り、前に二人で行ったカフェでお茶をする。
「なぁ茨木童子って倒した?」
蒼月はフレンドチャットで
「まだ」
「僕達二人だけだとー」
「力不足だよー」
三人ともまだ誰も倒せていないようだ。
「ならちょっと何人かでグル組んで行ってみない?」
「行く」
「「行きたーい」」
ボスが倒せるならと三人とも結構乗り気だ。
「おけ!なら北門で待ってるぜ」
三人の返事を見てフレンドチャットを切り上げる。
「お嬢も参加でいいよな?」
「はい!もちろんです!」
「なら門で待っとこうか。みんな来てくれるらしいから」
カフェで頼んだコーヒーをググッと飲み干し、蒼月は席を立ち上がるとモンブランも蒼月の後ろを追従する。
数分後北門に
「「茨木童子勝てるのかなー?」」
「ミルとメルは今何レベだ?」
「「僕達15レベだよー」」
「
「22」
「なら行けるだろ!あっ、そうだ!お嬢先にこれ渡しとくわ」
蒼月はアイテム欄から血吸いのペンダントを取り出し、渡す
「まぁ!なんて綺麗なのでしょう!」
モンブランは蒼月から装飾品を受け取り、目を輝かせて言う。
「ほんと綺麗だよな。信じられるか?それが元々歯だったなんてよ」
「えっ、これがあの歯ですの?」
モンブランは信じられないような目でペンダントを見る。
「おう、んで、そうだ。茨木童子に行くにはクエスト受けなきゃならんのだが、みんな受けてるか?女性NPCから友達を助けて欲しいって言われるやつなんだけど」
「一応」
「「僕達もたまたま受けれたよー」」
「それ!この前ワタクシも街を散策してる時に受注しましたわ!」
「おぉ!みんなすでに受けてたのか。ならもうちゃっちゃっと茨木童子行っちゃいますか!」
蒼月は場所を知っているので、先導する。
目的地に到着するまでに蒼月が流れを説明して、どういう風な作戦で戦うかを決める。
「うし!一通り流れが決まったな!とりあえず、これで一旦やったみてどうかだな!」
蒼月がUIを操作し、みんなをグループに誘う。
各々が誘いを許可して、頭上にHPバーが表示される。
「んじゃ、早速行くぞ!」
蒼月達が廃神社の鳥居をくぐると、餓鬼の大群が現れる。
「ひっ!?」
モンブランはあまりの多さに声を上げる。
蒼月がモンブランの肩に手を置く。
「大丈夫だ、お嬢!作戦通りにやってみろって!」
モンブランは蒼月に言われた通り作戦を開始する。
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