#死なずに済むなら生きていたいよ

STORY TELLER 月巳(〜202

#死なずに済むなら生きていたいよ

#死なずに済むなら生きていたいよ



storyteller  by  Tukimi©︎


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動けなくなるのが怖かった。

怖くて怖くて、謝るのも必死に、頑張った末。


瞼一枚を、動かすのが辛いっていう時まで、抵抗して、動けないのを渋々直視せざるを得なくなり。

休む電話を職場に入れたあの頃は、

休むことすら恐怖で、休んでいいのに休めなく無駄に寝返りを打ってみたりしながら。

こない眠りと、除夜の鐘の様に脈打った頭痛と、頭痛が控え目になっ、た途端。


吐き気に、悶える。

頭痛か。吐き気か。


偏頭痛の間は、光が目から頭にくるから、締め切った部屋のカーテン、薄暗がりな、まだ昼間に、暗さを求め、痛みが楽な頭の向きを探しながら。


もしかしたら。

もう。休んだ私には居場所が。

ないかもしれない。

責められるか、ぐらいならいい。



もう。いりません。

やめて下さいと。

来なくて結構ですと。


また、いて良い場所が。

なくなる恐怖だったけど。

さりとて身体は言う事利かないし。

動かすたび頭がぐわんぐわんして、窓のない、灯りをつけないと見えないトイレの、灯りすら目を刺すくらいにするから。


頑張って。必要とされて。

出来るなら必要と、求められ続けるなら、働き続けていける、仕事なら。

見目麗しさとか、学力とか、なしに、ひょうかされる、公平な評価の土俵に立てるかなと。


酷いマイナススタートで、まずマイナスを取り戻すから、ゲームスタートするのは、

学生時代で、もう十分苦味は味わった、はずと思っていたんだ。

けれども。


辞めたら。

今度こそ心置きなく休めるはずの、身体は仕事を欲しがって。

探すと、前より酷い、貴方は、要らない話を。


皮肉に、笑って。

焦ると、また、そんなところばかりを掴んでしまう。いたいよ。それは。


布団に眠る。

瞼を閉じたら、視界はなくなり。

瞼をひらけばゆっくり広がる視界、の。

視界の開け閉めをした後に。

ゆっくり閉じた、シャッター下ろすみたいにさ。


命も息も視界も全て。



眠る様に、落ちて消えたい。

息一呼吸すら、よごしている、ような。

価値すら認められない様なら。


居なくなりたい。

誰にも、迷惑をかけることもなく。



そんな時。

打ち消す、考えを探してはうまく私は私を誤魔化せないから。

音楽を聴きながら、夜な夜な。

腕すら上げたくない身体に、唄を歌って。


幾つの月を越えて見た。

寝た夜の数は数えるくらい。

だけど。生きてる。


息してる。


夜ほど、皆が働く昼間ほど、

存在を知って、捨てたくなる命だけど。


でも。

分かっている。

生きたい私を。


生きていけるはずの、生き方の存在を。

それは。

また、死にたい気持ちを乗り越えて来れたから。



私を見て、信じて。

出来る様になった、手品の種を仕込んだバックみたいな、部分を。


握りしめて。

私は願う。

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