十八話 とある四護聖の分析 其の壱
バサラは王都に着くや否や、すぐさま、ジータの下に向かう。
そして、ジータを見つけるや声を上げた。
「ジータ!!!! ちょっといいかい!」
「あら、御師様、任務ご苦労様です。いか、え、ちょ、おし、さま!?」
ジータを抱え上げ、バサラは人気がいない場所まで連れて行くと急いで今日あった出来事を喋ろうとした。が、ジータは急に、人気のないところに連れてかれ、頬をほんのり赤らめる。
「お、御師様! そ、その、急に、こう、来られると心の準備などが!」
「え? あ、ごめんね、ジータ急に連れ出しちゃって」
ジータが言っている言葉の意味が出来ず、バサラはポカンとすると彼女は自分が言ったことに対して恥ずかしさが勝り始め、先ほどよりも顔を真っ赤にした。少しして、互いに落ち着いたのかジータから喋り出した。
「こほん、えー、御師様、次からは気をつけてください」
「はい、申し訳ございません」
ジータはバサラが反省しているのを見て、納得すると口を開いた。
「分かってくれればいいです。それで如何したのですか? 今日の魔獣狩りで一体何があったのです?」
そう聞かれるとバサラはジータに今日起きた出来事全てを話した。
「人型の人工物に少女。とてもじゃないですが信じられない話です。しかし、御師様言うのであれば本当なのでしょう」
「ジータ、そう言ってもらえると嬉しいんだが、僕が言うことなんでも信じるとかはしないほうがいいよ」
多少は疑われると思っていたバサラであったが、ジータがまったく疑おうとしなかったのでこのままでは行けないと感じ、つい、彼女に一言言ってしまった。
「いえ! 御師様は嘘つけませんから!」
だが、気にすることなくジータに笑顔で答えれるとバサラは返すことは出来なかった。
「しかし、確かに証拠がなければ私が信じてもその他が信じてくれるか問題になりますね」
「あ、そこは大丈夫だよ。その人工物、えっと、名前はたしかラビットだっけな。それに攻撃をぶつけた時、破壊した腕持って来てるから」
バサラはそう言うとアリス達と戦った時に落とした戦利品をジータの目の前に取り出した。
四つの腕は二本が人間の腕の様な形であり、もう二つは剣と斧が付けられている。
「こんなもの初めて見ました、歯車の様なものがついて居ますがこれら全てが鉄で出来てますね」
「やっぱり、ジータも見たことないか。うーーん、これどすればいいかな?」
バサラが難しそうな表情をし、頭を抱えるとジータは少し嫌な顔をしながらもある提案をした。
「御師様、私は、嫌い、いや、苦手なのですがある者であればこれについて調べることが出来るかも知れません」
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