第4話 決められない合成師。

 豪華な掘立て小屋……なんか表現が変だけど、そうとしか言えない建物の入り口に全員集結させる。

 UCゴブリンがドアに近づいて開けようとした瞬間、内側から蹴りあけられた。


 その衝撃でUCゴブリンが消し飛んだ。

 消し飛んだ!?


 ゴブリンリーダーとゴブリンの格差が大きすぎない?

 とにかく、囲んで攻撃するしかない。


 意外にもピクシーモスが頑張ってる。

 麻痺こそ出来てないけど、なんとか避けてるな。

 やっぱり、SRまでなると身体能力がだいぶ強化されているらしい。


 あとはRゴブリンは微妙だった。

 突撃(弱)が全然相手に効いてない。

 UCソルジャーの方がずっと強い。


 これ、勝てるのかな?


 あ!またUCゴブリンが消えた!

 合成してカード化したモンスターは倒されるとそのまま消えてしまうらしい。


 どうしよう、撤退した方がいいのかな?

 うーん、どうしたらいいんだ?


 あ! ピクシーモスの麻痺が効いた!

 良かったー倒せたー!


 あ、ついでに僕のレベルが上がった!

 そっか、この子達が戦って得た経験値は僕の所に来るのか。


 今回わかった、ゴブリンのRじゃ弱い。

 あと、ゴブリンソルジャーが凄く強い。


 他の巣を巡って合成出来るだけしてまずは戦力強化しよう。

 ゴブリンリーダーと戦うのはその後にしよう。


 よし! そうと決まれば早速地図で確認して移動だ。

 夜明けまでにはゴブリンリーダーを捕獲出来るくらいになりたい。


 ーとあるゴブリンの巣ー

 ゴブリンRが八枚揃った!


『合成しますか?』もちろんハイだ。


『合成先を選択して下さい

 ゴブリンSR

 ゴブリンソルジャーC

 ゴブリンメイジC

 ゴブリンアーチャーC』


 選択先が増えた!

 これは悩む。

 

 ソルジャーは既に居るから他のにしたい。

 やっぱり、メイジかなぁ。

 うーん、よし! 保留しよう!

 

 上位種が一体しか居なかった時にそれに合わせて変えた方がきっと良いはず。


 ゴブリンリーダーは無視して他の巣に向って歩く。


 ハミングバードの能力がとても役にたった。

 ハミングバードの癒し効果は疲労回復も含まれていた。

 おかげで移動のペースが全然落ちない。


 あと、気になったことがある。

 「明らかに増えてるよね」


 地図に書いてある巣に向かおうとすると、ほぼ確実に別の巣が途中にある。

 多い時には三つもあった。

 

 どれも十匹から二十匹の間でそれほど大きな巣では無いし、ゴブリンリーダーのいないものもあった。


 おかげで合成のペースは上がるけど、なんか不穏だ。


 ゴブリンリーダーも捕獲できるくらいの戦力は集まった。

 なのでゴブリンリーダーも合成し始める。


 奇数の時に倒した奴らは耳だけ切り取ってギルドに売っていく。

 巣の事も報告した。


「もしかしたら、氾濫があるかもしれないな」

「氾濫?」


「あぁ、特定のモンスターが異常な数で発生する現象なんだが、理由は分かってない。

 今回はゴブリンの氾濫なのかもしれないな」

「かなり危ない事な気がするけど、なんか呑気だね」


「しょせんゴブリンだからな、千や二千来たところでだろう」

「一万、二万だったら?」


「そんだけ来たら大変な事になるが、流石にそんな数が来たなんて話、聞いた事ないな」

「そうなんだ」


 なんにせよ、巣が沢山あれば僕のカードも強化出来る。

 折角だからこれを機会にカードの強化に勤しもう。


【後書き】

 お読み頂き、ありがとうございます。

 この作品はカクヨムコン参加作品です。

 カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。

 長編も書いているので良ければ見てください!

 https://kakuyomu.jp/works/16818093081579462826


 この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。

 よろしくお願いします。

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