第2話 もう帰れない合成師。
能力が分かったのだから色々検証をすることにした。
・カード化したモンスターは僕の指示通りに動く。
・合成してない状態ではカード化出来ない。
「非常に手間のかかるテイマーってイメージだな」
僕の率直な感想だ。
なにせ合成出来る条件がモンスターを完全に無力化しないといけない。
攻撃して弱らせるとかじゃダメで、気絶か麻痺してないと合成出来ない。
しかも二体必要だし。
今はカードから実態化させたピクシーモスの痺れ鱗粉で他のピクシーモスを痺れさせて合成してる。
合成している側が圧倒的に強いので、一方的に鱗粉攻撃出来るのは良いが、割と抵抗されてなかなか痺れない。
何とか合成して今は三匹がかりで痺れさせている。
「やっと四匹目か……お!」
また脳内アナウンスが来た。
『UCを合成しますか?』
これは悩む! 今は質より量が欲しい! せめて後三枚UC集めてからにしたい。
『保留』
その後、ピクシーモスが森の奥へ帰っていく時間まで合成し続け、合計十二枚のUCを確保した。
「これだけあれば大丈夫かな?」
脳内でUC合成の発動を念じた。
ピクシーモス R
特技 痺れ鱗粉(中)
ちょっと強くなったっぽい。
ただ、カードは三枚しか残らなかった。
UC四枚でR一枚になるらしい。
これって、この上あるのかな?
俄然興味が出てきた。
この結果をもっていけば、国も追放を取り消してくれるんじゃ無いだろうか?
そんな考えを持った時に、先ほどの兵士の言葉を思い出した。
「しょうがないだろう、こいつは居なかった事にして新しい奴召喚するっていうんだから。
バレないように捨ててこいって命令なんだし」
バレないように捨ててこい。
これで僕がノコノコ帰ったら、今度こそ確実に死ぬような場所に捨てられてしまう。
せっかく助けて貰った命だし、おとなしく生きていこう。
のんびり旅をしながら遠くの地まで行くのも良いなぁ。
そう思いを馳せながら、一番近くの冒険者ギルドがある村まで歩くことにした。
ー近くの村ー
「はい、これで登録完了です。 登録料がないとの事ですので最初の依頼から差し引かせていただきます」
僕が選んだ依頼は、観賞用として人気の高いハミングバードの生け取り。
生け取りのため難易度は高めだし、依頼料も高めだけど危険度は低い。
ピクシーモスで痺れさせれば難なく捕まる事が出来る。
依頼では三匹までだったが、これも合成出来るようなのでもう少し捕獲してみた。
ハミングバード R
特技 癒しの
ちなみにUCの時は微弱だったから、少し効果は上がってる。
意外に時間がかかって、何とか依頼分の三匹と、R一枚分の八匹を確保して戻ってきた。
登録料を差し引いた代金をもらい村に一軒しか無い宿で部屋をとったら、夜はピクシーモスの確保だ。
ハミングバードみたいな美味しい依頼は無かったけど、それなりに色々出来る事はあった。
そんな生活をここで一週間ほど行いある程度資金が貯まったので、この村を出ることにした。
生きている事がバレない為に、もっと遠い場所に移動しようと思っている。
ちなみにピクシーモスはSRが二枚になってる。
何とSRにするにはRが八枚も必要だった。
UCが二枚、Rが四枚、SRが八枚、この調子で倍々になるなら次は十六枚必要になりそうだ。
ちょっと、気軽に合成出来ないくらいの数になってきた。
【後書き】
お読み頂き、ありがとうございます。
この作品はカクヨムコン参加作品です。
カクヨムコンは星の獲得が非常に重要になりますので、少しでも入れて頂ければ作者は泣いて喜びます。
長編も書いているので良ければ見てください!
https://kakuyomu.jp/works/16818093081579462826
この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と少しでも思ってくださった方は↓の『☆☆☆』を『★★★』に評価して下さると本当に助かります。
よろしくお願いします。
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