第2話 ふたつ目のプロローグと逃げ上手の兄妹

ある日の朝、僕は聞いてしまった。自分に母親がいた事を。

今までいないものだと思っていた母はいたのだ。子供がどうしてできるのかを知らなかった8歳の僕や6歳の遥には信じられなかった。母の状況がどんなだったかを父兄の日頃の言動を見て思い当たってしまう。そして、遥に囁いた。

「遥、大きくなったら2人で一緒に逃げよう。」




6年が経った。遥も僕もまだ逃げていない。なぜなら、自分らはまだ力が弱いから。この状態で家出しても野垂れ死ぬだけだしね。そして、自分たち大宮の家の領地、丹後国の宮津は荒れまくっていた。父は相変わらず酒を飲み、女を侍らせる毎日。


1番たちが悪いのは兄、実道だった。力だけは強い兄は家来の強面の人らとともに『天下布武之実道隊』というものを作り、宮津の領民たちを奴隷のように扱っていた。だから、僕は領民たちにこれ以上負担をかけたくない。僕らを匿ったら嬲り殺されてしまうの目に見えてるから。

因みに実道らの悪口を言ったやつは即半殺しにあっていた。でしょうね。


それにしてもネーミングセンス無さすぎ。天下布武使っていいのは最近力をつけているという噂の織田信長だけだろ。



自分で言うのも何だが正義感の無駄に強い僕は何度も歯向かい、半殺しにされそうになっている。それでも今日まで生きてこられたのは遥のおかげだった。兄による討伐隊から2人で協力して何度も逃げてきた。逃げ上手の兄妹の話を漫画にしたらヒットしそう。だから、僕らは宮津領のことを誰よりもたくさん知っていた。



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作者からの謝罪

初めて小説を書いたので、かなり読みづらいと思います。あと1話分の分量が少ない気がします。

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