第32話
―魔盗城内部―
魔盗城の内部は黒と灰色のグラデーション。
まるで出てきそうな感じ。城内は暗黒なイメージ。渡り通路は頭上の位置に壁に炬が点々と翳されてある。まるで、導かれるかのように…ボス(頭)の所まで。
「うっ うっ ひっく、こわいよお。」
「おばけなんて、なーいさっ」
「…私、もうダメ。」
「…。」
ピッキーとノッカー達は、ルイティア達より早く先回りして、待ち伏せていました。
……来ない。
「何やってんだょ……宝石の涙ら。来ないじゃないかピッキー。」
「なんで私の責任にするの? 絶対来るでしょ~~ ! 」
「確言だな。」
「私らが来るところに、宝石の涙ガッポガッポ ! うふふ、稼ぐわよ~ん 。」
「は、はは、そうだな。(好きでやってるミッションじではないがな。)」
「ノッカ~ッ! 」
「んしょ…。」
ラヴィッシュは、ノッカーの脚足に絡まり、よじ登った。
抱っこが、ここは、唯一の心が安心するところ。
「ラヴィッシュ、ずるいわよぉ。わたしだって抱っこしてもらいたい。」
「だってぇー…。」
「ノッカー。ずるいわよぉ~~ん。私だって抱っこしてもらいたくってよん。」
「…だからなんだよ。」
炬(たいまつ)が火照る中、暗闇さえ明るく吹き飛ばす、陽気な空気。ピッキーとノッカーは、ラヴィッシュとチェリッシュと、意気投合して、本当に良かった事でしょう。
あ。
「来た。」
「え!?…ちょ、一気に来るのね。」
ジャキジャキッと武器を繰り出す金具の音が長い通路に響き渡った。
敵陣の、お出座しの様だ。
「鎧兵…。」
「中身は魔物みたいね。準備は良い?ノッカー。」
互いに頷き、バチバチと閃光を放つ。
全ての神力をここに。
ダッシュで二人は踏み切った。
その後ろで、ラヴィッシュとチェリッシュが小さく応援する。
「がんばりぇ、おにに~っ おねね~っ」
「いざとなったら、わたしたちも加勢よ、ラヴィッシュ。」
ハンマーを一心に振り下ろす。
「…。」
ノッカーの巨大なハンマーは、大地を震わす。
渡り廊下に亀裂を走らせた。
バキバキガシャンと廊下が牙を出す。
形態を破壊、尚且つノッカーはハンマーを振りかざし降ろす。
壊す、壊す、継いで壊す。
鎧兵の防御装とノッカーの破壊攻めの、一心一気、城内に悲鳴が熱く叫ぶ。
ピッキーの方角は、武器が一本の針金。
先端が尖っている。
それを、慎重に、刺す。
鎧兵のメタル金属も貫通する。
不思議な針金なのだ。
偉いこと平らげて来たみたいだ。
ラヴィッシュとチェリッシュは
きゃっきゃっ喜びんで跳ね上がる。
狩人¨ハンター¨って、カッコイイ…!
幼き目が光る。
小さな二人に、夢を見せたげるのでした……。
「…ょし。開いたな。」
「ある意味、道なる扉がねんっ」
「ノッカ、ノッカ、やったあー!」
「まって二人とも、後から来てるわ。」
貴金属を鳴らし、わんさか来たみたいだ。
魔物達の群れが、迫り来る…!
「よーし、ダッシュだ。」
「きゃきゃ」
「ちょっと、私ヒールなんだけどぉ!?」
「ノッカーに抱っこしてもらったらどうなのお?」
「やーよ。ノッカーなんかに~~」
「俺はいいぜ?べっつに…。」
「え?」
「あかーいっ ! 火照るだ! 火照るだ!」
「ラヴィッシュ、大人をからかっちゃ、めっ…!」
しっかし、ルイティア達は何処ヘやら…。
ボスを倒すには、きっと祭壇だろうな…。
解りやすい、巨大な扉だろう…。
あいつらは必ず辿り着く…!
「巨大な扉の祭壇だ。いくぞ。」
「ええ!?ちょ、後から来てるんですけど!?」
「いいから」
「きゃっ…!?」
「ラヴラヴーー! ! ! お姫さま抱っこだあー! ! !」
「ラヴィッシュ、んもぅ ! ! !」
振り替えることなく、ここは走った。
逃げろ…!
正面の壁にぶつかる…!
と、思いきや…その左折に登り階段が!!
必死に走って階段を登り、なんとか巻き上げましたとさ。
ピッキングとノックアタッカー。
二人ならば、どこまでもいける。
ピッキーとは、ピッキング
ノッカーとは、ノックアタッカー
二人合わせれば
怖いものなどいない!
ハントしてガッポリ頂いてゆく!
ルイティアは、いまいち
『問答せい』と
正すかもしれまいがね!
―THE END―
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