第30話





「剛健なだけに貴方って人は僕のフィアンセと!!」

「黙れ。貴様は自分の傷を養え。」

「うるうる…(恥涙)」


そこでクロスカウンターだ!!

バキィッ!!

「「ぐはっ」」

それでも立ち上がる二人。


「「おのれあーーーー!!!」」


後ろで、シューゴとルイティアとカイシェル。

もう、ギャーギャー騒ぐものだから、前方の方を先立って歩く、エグゼロスとチャームヴィーナス達は本当苦笑いだ。

あの3人若さ故のなんたらだ…?


しかし、賑わっているとは違う意味だが、

なんだか楽しくて仕方がない緊張感さえ醸し出さないエグゼロス様は、とてもご気楽の様子である。

よく解らんが、ルイティアと交流してると心が綻ぶらしい。

そんなエグゼロスを見て、チャームヴィーナスは途方に暮れた。



「……アンタ好きよねぇ、ルイの事……。何がそんなに放っとけないわけぇ……?」

「いやっはっはっ、ルイって天然だよね?あの子見ているとナデナデしたげたくなってさぁ~。」


「…。」


「…?チャーム、どうしたのさ。」


チャームヴィーナスは髪の毛サラリと翻しそっと横顔に背けた。


「……あの子達って、薄影よね……。」

「…? そうかな。」

「……そうよ。あの子達って、ああゆう運命背負ってるくせに残酷な重い荷物持たされてるし、そーゆーのってぇ、超私病むわぁ……。」


「……。何が言いたいんだいチャーム。」


「……。つまり、ルイくんと、カイちゃんは、城国守らせてないで、ふたり静かな場所で長閑に暮らしてほしいのよ……。」


「…チャーム――――……。」

「…アンタもよ。エグゼ様。」


ちょん。……と、口許をついて滅多にない笑顔を見せると、颯爽に再び歩きだしました。

チャームが、はよ来いと…手招きをして笑う。


エグゼロスは、ポカンとかまされた余韻に浸りつつも、ますます彼女の事を好きになった。

もちろん、ルイティア達の事も、皆、ね………!



「………うん。ゆっくり歩いてよ、チャーム 。」





― 一方またバチバチやってるふたり―

「貴方は厚っくるしいんですよ強引に!!」

「貴様は自分に問答せい!!」

「もういやああ~~このふたりを誰か止めてえ~~~(涙)」

川の字。3人。隠恋募。

この二人はどうにかならないのだろうか。

いよいよ魔盗賊城へ進む…!

いざ。


「キューイ ! (勝ちにいくぜ) 」


―THE END―

TO BE CONTINUE⇒


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