第23話
一方、ノッカーとピッキーは…………
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「ノッカー。いいの?シュゴカラを突き放してしまって。」
「シューゴはセイレインの敵先だ。離れてよかったんだよ。さぁ、荒地を切り抜けるぞ。ピッキー。」
―涙枯城の街路―
城から降り下ると荒地に出る。荒地には沢山の魔物が存在します。肉食と草食がありその世界は弱肉強食。早速一体の魔物が飛び出すとノッカーはハンマーで敵の身体をピンポイントで叩き破壊した。
続くピッキーは短形ナイフを繰り出し飛びかかってくる小さな魔物達を綺麗に狩り刻んでいく、飛び散る血輝はピッキーの紫のドレスに赤い点描を描き星座と化した。ピッキーは身軽さが砦、淡々としたリズムで200体はいった。
「見て見てノッカー。赤い点を繋ぐと薔薇が咲いた様よ。ふふっ」
「はいはい。とんだ微罪だ事。」
荒地に咲き踊るハンター二人に、魔物達も踊り抗う。しかし、慣れの果てハンター二人はザクザク行く行く。
荒野に乗って、手皮越えて、その跡は赤い道。
そのアッパーテンポな二人の道を、遮る物語が、再び現れました。
「…? あの子達は」
「え?ちょっと、あらやだ、あの子達ってまさか…!?」
チェリッシュとラヴィッシュでした。
「こんな荒地で何してるんだあの二人。」
「湖の園の時の子よねぇ、迷子かしら。」
チェリッシュとラヴィッシュの目前に立ちはだかる巨大な魔物。
魔×獣 の組み合わせた凶悪な一敵。小さな二人が背を伸ばして戦々恐々。
危ない…!
「く、くりゅなら、…こいっ … !」
「やっつけてやるう… !」
魔物の巨悪な手が幼い二人に襲いかかる。
「…っこら。」
「あ …! おにぃちゃんだっ… !」
「ノッカー ! ノッカー !」
ピッキーが巨大な重機を両手にバズーカを放った。ドンッ…!と、陣を発泡。陣を喰らった巨大な魔物は血痕を放ち………砂煙を撒いて倒れました。
その間、ノッカーが小さなエンジェル二人を抱き抱えました。
一戦。一回り灰にすると、ようやく休憩の合間。
なぜ、こんなところにラヴィッシュとチェリッシュが居る。
「…ふたりは何だ。」
「「姉弟だよっ !! 」」
「いや、なぁ、ちがくてこんな荒地に何故…」
「「?」」
「チェリッシュ、ラヴィッシュ、……貴方達の主さんは?」
「「湖の園」」
「ああ、確かな。そうだったな。じゃあ今度はちゃんと園に帰」
「「やだあああ――――――― ! ! !」」
二人の黄色い声が荒地に響いた。
「…っ、あんなぁ…やだと、言われても…」
ノッカーが深々頭を下げてその場に屈する。
チェリッシュが伝う。
「これ、返しにきたの。」
ノッカーは、ふと、チェリッシュの両手に差し出された小さな小瓶を見てポカンとした。
それは、あの時の治癒薬瓶でした。
「…これを、態々?」
「そうよっ !」
チェリッシュ姉は、ノッカーの掌に、ぎゅっと、小さな小瓶を握らせた。
ラヴィッシュ弟は、ドキドキしながら、ピッキーとノッカーに、お願いをしました。
「いっしょにいたいーーー。」
「…そだな。」
よいせ、と…ノッカーは立ち上がり、きゃっきゃっする二人をひきいて歩き出しました。
「ええ !?ちょっと、ノッカー本当にぃい!?」
「いいだろ。」
「…は。怒られても、あたし知ーらなーい……もうっ。」
そんな、ピッキーは嬉しそうに
ノッカーの隣を歩いた
ちいさなガーディアンを二人。
― THE END ―
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