第22話






「ところで、魔盗賊って、なんだいルイ?」

「詳しくは第1話を読みたまえ…って、くっつくなエグゼロスっ!!」

「本当…いつも暑苦しいわねぇ…ねぇカイシェル?」

「え…あ、はぁ、はい……。」

「ピキューイッ」


魔盗賊。それは盗賊を越えた者達。

盗賊よりもっと悪い輩なのである。

その形は擬人な様黒肉塊に見える。

その正体は己の闇に負けた墜ちた姿なのかもしれない。


「じゃあ、涙狩の連中って?」

「だからエグゼロスくっつくなと。1話を見ろ1話を。初期微動だ。」


涙狩りとは、ルイを追い狙うハンター。

ルイの神力体質ねである宝石の涙を奪い狩る凶悪な奴らだ。一見ワイルドに見える彼等涙狩だがそのハートは熱く情熱的。

(にしてはやりすぎだ)


「ルイティア……何回狩られたの?」

「かれこれ涙王様に身柄を引き取られた頃からだ…。」

「どうやって泣かされるワケ?」

「こう、寄って集かって、胸ぐらを捕まれてだな…」



沈黙



「…そんなルイティアが僕はすきだよ。」

「「「エグゼさてはSだな!?」」」

「ダーリンは私等が守るしぃ。」

「「「む…むぅ。チャームは黙っておれ…!渋々。」」」


「……大丈夫かしら、この先。」

「ピキューイ…! (成せば成るよっ ! )」


ルイティア達が次に向かう居場所はジャストヒットで魔盗賊を撃退する事である。

涙王様の涙を枯らしてはならない…。

涙王様は、俺が守る…。

側近(剣士)と王様(主)の誓い…。

これは裏施錠無しで愛情の証…。


ルイティアは剣士でありながらも側近。

セイレインからマーサレットへ、マーサレットから涙王様へと引き渡された過去。

盥回しにされたわけではない。

皆に愛され、守られ、涙城にたどり着いた。

今度は自分が守る番だ。

育て親のマーサレットとファーストを探す


かならす、逢いたい…

が、しかし…よからぬ魔盗賊のミッション。


魔盗賊

涙狩

宝石の涙(ルイティア)


この『トライアングル』関係。

かなり挟まれたくない運命だが永遠の戦いななる。


「ふーん。両手に花だねぇー。魔盗賊の狙いとはやっぱりルイの宝石の涙かい?」

「魔盗賊の輩はカイシェルだ。」

「え。…二人して何?」


ルイティアとカイシェルは顔を見合わせた。


「魔盗賊に繋がる扉だ。」

「え?」

「つまり…私が魔盗賊さん達の鍵なのです…。その…その古に、魔盗の扉がありました。盗賊達の住む。

その扉が開かれてしまい魔盗賊がうじゃうじゃと出てきました。

……私は、鍵です。盗むと伝う行為それは確かに悪です。なのに……

私は、盗むために作られてしまった。

それが、私、クレプシドラだから……。」




一同は沈黙しました。

あの時を思い出すだけで、涙が出る。

「クレプシドラ」


そう、クレプシドラ。

…それは…

『『貴方の涙を頂戴致す』』

……と、伝う意味だ。






「――――……なーる。そうゆうことね。ルイティア、サンキュ !」

「話してくれてありがとう、ダーリン……。」


「……おまえたち。」


受け入れてくれるのか?

と伝ってしまいそうなくらい

言葉が溢れそうに、目頭が熱い。



「王様の側近はルイ、ルイの側近は、僕エグロスと彼女チャームヴィーナスさっ ! まぁ、ポジティブにいこうよ、僕のマイ フレンド、ルイティアくん?」


「わたしらって……こう見えてうっとうしい……?」


たっとぶ。ただ、それだけだょ。





「……ぁりがとう。」


カイシェルは、心絆されたルイティアを横に自分は胸を撫で下ろしほっとした。

よかった……伝わって……。




さぁ




そしたら行くしかない


「¨魔盗賊城¨へ」

行こう。


懺悔と罪と過去の過ちを魔盗賊城へ置いてこよう。

重い荷物を捨てるついでに、やっつけてしまおう。

¨魔盗の頭¨を――――……。




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