第21話
―枯涙城―
ルイティア達を先回りし待つはずが予定が空回りしました。
シュゴカラの軽傷は癒え良かったものの仲間割れが始まったのだ。
シュゴカラが送り手とバレてしまったのだ。
「それで、レウディファウストって?」
「口を割っても話さない!!」
レウディファウストとはセイレインの二ツ名でもあり偽名でもあるセイレインの身を守る為でした。
「なら、単独に出る。シュゴカラとはもういい。ピッキー行くぞ。」
「う、うん…。ごめんねシュゴカラ。」
ノッカーと、ピッキーは、シュゴカラを置いて行った。
シュゴカラはセイレインの司る側近である、
つまり、エグゼロスとチャームヴィーナスの同志です。
シュゴカラはオペレーター同様のあのアイテムを装着し連絡を取った。
「――――…僕だ。シュゴカラです。エグゼ、聞こえますか?」
場面が切り替わりルイティア一向へ。
「ん?あー、シューゴからだよチャーム。」
「なあにぃ…?シューゴちゃん、あら、そっちどぅなのぉ……?」
そんなシューゴちゃんは傷元を擦りながら包帯を払う。足早に歩き出口の扉を勢いよく開ける。
「今帰る。」
「え?…いやいや、シューゴくんよ、キミにはキミの課せられたミッションがあるじゃないか~あはは。」
「僕は帰ると行ったら、帰るんです。
故に気性荒しく怒っている。」
「涙枯王は仕留めたのかい?」
「断る。僕は決めた、もういい涙狩りの連中はやりすぎた。その上いく魔盗賊なんてもっと酷い。
僕はカイシェルとのラバーズを極めるよ。」
エグゼ様は吹いたフリをして軽やかにシューゴの積年の遺憾を受けとめ聞いたげた。
「シューゴ。キミらしいね。まぁ、セイレイン様にしとやかに御説教されちゃうかもね?
」
「略奪に説教は付き物です。いけないことだと解っていながらも。……ですからね。」
シューゴは久々に外の太陽光と爽やかな空気にケアされた。
「時にルイティア。エグゼ、伝えといてくださいますか。
ボクは負けないんじゃなく、勝ちにいく……!!!」
ブツリと回線を切り落とした。
エグゼロスとチャームヴィーナスは顔を見合わせ、やれやれと苦笑いしましたとさ。
「貴様等、何をヒソヒソしているか。置いていくぞ。」
「ルイ、きっと私達に気を遣って頂いているのですわ。」
「む。むぅ。」
と、ルイティアの腕を組んで先ず道を歩むカイシェルであった。
時と場合を気にするルイティアに対し、キィちゃんはルイティアに『だいじだよ。』と、スリスリ頬擦をりして。
如何せん、ハピネス空気感にルイティアは酔いそうになった。
『我、冷静あれ。時に勇ましく出よ…!!(すまん、カイ……今はダメだ!!)』←何がだ。
がんばれルイティア……!
(シューゴが狙っているぞ!)
人は日進月歩、時に立ち止まり、明日を見る。
くじけそうに、なっても。
―THE END―
TO BE CONTINUE ⇒
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