第12話










「……湖か。」


湖は小さな円の形木々と薔薇と棘蔦。


赤色の花と碧翠色のキレイすぎる湖。


反対補色同士主張を譲らない配色だ。


一枚の絵画の様に水が透明に澄んで綺麗だ。


ここまで来れば追って来れまい…。






「いや、歩いたものだな。」


「ル、ルイ…もしかして私は荷物の重みと同じかしら?」


重いと言うなれば、しっぺ返しするだろう。

と問うと、案の定羞恥のあまりひっぱたかれた。

ポコポコと、胸筋を叩く。メッキだが。

ある意味「あー…うむ。解っておる。大丈夫だ。ある意味気持ちは良いから、カイシェぐほぉあary」なのである。カッコ笑い。


まぁ、そんなわけで一瞬星を飛ばされた

ルイだが…(仕方あるまい、カイが可愛いのだ、何が剛健だ 。) それは それで――――

さてと…。


日が暮れてきたな…。



どうするか?


「どうもこうも、シュゴカラに傷つけられた部位を治療します ! さぁ、ルイ、腕を。」


ルイの金属鎧腕の装着部が破損。


ちょうど血管の辺りをフシュッと射貫かれたのだろう。シュゴカラの執着的な怒りが凄まじいのがよく解る……。


今日は一夜付け、消毒と、治癒の小瓶、包帯をぐるぐる巻きにされたルイティアは、苦笑い。『カイよ…不器用ながらも初々しいが、なんと言うかだなぁ。』


カイシェルは、すやすや眠りました。


彼の膝枕に憧れながら……。



空を見上げた。


今宵は白い星が


輝かしいな……。


自分も眠りについた。


木陰に背を預けながら。



¨おつかれさま………ルイ。カイ。¨

湖はの黄金に光り蛍がキラキラ灯を得る。




―枯城―

ノッカーとピッキーは、シュゴカラを一端連れて帰っては来たが………。


「シューゴちゃん、だいじょぶっすか。」

「だ、黙りたまえ…!! う、ごほっ …ぅぅ…。」

「あ~あ。参ったわねぇ~。」


枯王様はシュゴカラが心配です。

普通にシュゴカラって甘美高く勢いがありすぎる。

そりゃ、剣豪かつ冷静なルイを相手に。


ルイは守りが強い。

シュゴカラは飛び矢が速い。(攻撃的)

じゃあ、シュゴカラがちょっと負けた理由って、何?




「愛じゃのう……。」



「……¨愛¨…愛故の、強さって奴か?」

「……それは差別的よ。シューゴだってカイさんを愛しているわ。シューゴ、次会った時は2倍返しで攻撃してやんなさいよっ !」


ピッキーの優しい言葉にシュゴカラは目を見開いた。

その瞳はうるうるしている。


「………どうせ、僕は………」


ガッ !!

胸ぐらを捕まれた。


「ガハッ…!」

「ちょっとノッカー!?もうっ」

「ピッキーが慰めた上で自分を卑下すんなょ…元気出しな。」


更には一発言ってやられた。

その言葉は耳元で掠めいた。


『――――――――――…どこぞのスパイか知らないが。』

!!!

「き、貴様ノッカー…っ…ゴホッ…!!」


気づいていたのか、コイツ…!

レウディファスト様に失態を贈っては

ならない……こうなればどうする…!?


「…やるか?おまえは昔のシューゴじゃない。」

「…ッなんだと!?それなら一発――…」


二人に枯王様がキレた。

「やめんかおまえたちよ…!」


ロッドの先で頭をポコポコ叩いた。


「いてぇな…。」

「痛いですよ!!ですがしかし枯王様知ってますか!?コイツは過去にこのきゃぴるん娘と駆け落ちして家から追い――――――」


うーるせーいッ !!!


ゴゴゴゴゴ…


枯王様の低い音響が地響化した。

「「…ある意味一番うるさい御方だ…」」


二人はぶっ倒れました。





「はー……やれやれ。あ、そうだ。香水買いに行かなきゃん♪」




なんとかなった、ね…!


―涙の扉―






「それでね、それでね、ノッカーお兄ちゃんがね、治癒の小瓶を置いていって、くれたんだよおっ !」


「えっとね、えっとね、私達ね、いーっぱい、がんばったんだからあ ! 約束どうり、ペロペロキャンディーを、ちょうだい 。」



⦅そうですね。では、約束どうりの報酬ですよ。⦆



「「やったー!!」」



チェリッシュとラヴィッシュは

ぴょんぴょん跳ねながら、くるきる、回る。

ある意味、お得意な姉弟コンビの活躍でした。




そりゃあ、謎の声様も、嬉しそうにニコニコ

ほほえむのでした――――――――――…。


それと、涙の扉の守り人―――――――…。




「……フッ。輝かしい。」

カギは鍵を握り、チェリッシュとラヴィッシュを、讃える。


「ボクらも出世しなきゃだね、ふふ。」

カセは枷を見つめてニヒルな笑みを鋭利に光らせる。


そして、謎の声の主が、静粛にと、手を叩く――――――――――――――――………。


水の扉を背に、水晶から見える、宝石の涙達を見守っているこの方は―――――………。




⦅もうじき時間になります。⦆


待っていますよ

もうすぐそこまで

宝石の涙ルイティア





終わり

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