第5話お調子者
教室に着くと声をかけられた。
おはよう。エデル。
顔をあげると癖っ毛が目に入った。
顔あげすぎて癖っ毛しか見えなかったが。
いや、上から目線を極めすぎじゃんwなにそれ
と明るく笑ったのは当の本人のシュクだ。
てかー、今日マジでぇ、めんどくさいんだよねぇだるすぎぃ〜
ギャルである。しかもだるいとか言いつつも毎回きちんと出てるのである。そう。ボランティア。
つーかさぁー、授業だるすぎ〜、聞くきないだけど〜
嘘である。毎回ノート取っている。しかも寝ているところすら見たことない。
すぐテンション高くなって調子にのるが、真面目で律儀な奴なのだ。こいつは。
言いたい事を言ったのだろう。返事も聞かずいつもの自分の席に戻って行った。
そして本を読み始めた。しかし、その本は逆さまだった。
あいつも特殊である。
ついでに頭は良いのか悪いのかさっぱりだが、そこそこ勉強出来るし、成績も良い方だから頭はいいのかも知らない。噂だが。
実際のところ仕事人間で生徒会に入っている。
生徒会に自販機とドリンクバーを設置したのはあいつだ。しかし、何故自販機とドリンクバーを同時に設置したのかはいまだ謎のままである。よく言う、ああいう奴だ、おもしれー人間
そいつとどんな関係だって?
えーと、何というかクラスメイトであり、そして自分の隣の荷物置いてある席の隣に座って一緒に授業を受けている関係である。
どういう関係だよ。友達じゃないんかい。
そう、シュクと自分の間には1席挟んでいる。
何故この1席があるのか分からないため、考えるのはやめようか。一年の時からだからもう疑問にさえ思わないが、本当に微妙な関係だと思う。
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