第17話

ペットボトルの水を差し出すと、ヒイロは黙って受け取った。



その後、私はすぐに仕事に戻った。



家に帰ったら、できていなかった所を教えてあげようっと。



この時の私は、思い込んでいた。



この距離はこれからも変わらない、と。



けど、変わらないものなんてない。



ましてや、それがいつ変化するなんて分からない。



歯車は狂い出す。



きっかけは、唐突にやってくる。

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