第15話
色のない世界が一瞬で鮮やかに色付く。
撮影スタジオの中は、照明に当てられた所だけがキラキラと輝いていた。
カシャ
パシャ
私は機械音に集中力が途切れて、その方向に目をやった。
そこにはカメラに対して、視線を送るヒイロの姿があった。
ポーズを決めているが、その仕草を感じさせない。
動きの一部として、彼の中に組み込まれている。
そして、私の趣味の1つは、
(ヒイロって後ろから振り向く仕草の時って、ちょっと堅さが残るんだよな…)
なんて、ちょっと監督気取りになること。
だが、すぐに気を取り直して、仕事の続きに取り掛かった。
そう、私のバイト―――それは、スタジオ付きの補助スタッフ。
機材運びから、撮影に使う小物のセッティング、モデルさんの世話などなど幅広くこなす。
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