第14話

「よしっ、一緒に行こう。


ヒイロと一緒だとスタッフさんも仕事が進むからさ。」



「………行く。」



ヒイロはふてくされてたのが直ったのか、再びソファでごろんとし始めた。




ほっとした。

ヒイロの機嫌を損ねると、後々めんどくさい。



私は私服に着替えるため、しー兄の腕をはずすべく、彼の腕を掴んだ。




「しー兄、いつまで抱きしめてんの?

いいかげん重い。」



「すまん、真綾。リアルフィギュアの等身大の置物みたいで抱き心地いいんだ。」



「じゃ、それを抱きしめろ。」


「いやーん、冷たい~」




頭をポンポンと撫でられて、しー兄は私から離れていった。




私はラフな私服に着替えた後、ヒイロと共に家を出た。

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