第3話

赤星学園 普通科2年B組の教室。



憂鬱な授業が終わり、教室内はざわめいていた。




「真綾、駅前に貼られてたポスター見た?」




友達の問いかけに思わず、私はげっと顔を歪みそうになった。

けれどなんとか踏みとどまって、肩を揺らす程度で抑えることができた。




「み、見たよ」



危ない。

放課後だから油断してた。



軽い衝撃を受けていた私を他所に、クラスメイトは目をキラキラさせて続ける。



「だよね~。

見惚れて、身体が勝手に動いて気付けばポスターを剥がしちゃってた。


まぁ、ケーサツに注意されて奪えなかったけどww」



あ、朝の犯人見っけ。



「ちょっと真綾。変な目で見ないでよ。

結局未遂で終わったんだから。


それくらい素敵なの!

化粧品広告のヒイロと『No name』のシグレは!」

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