第4話

興奮して語る様子に、私は「そうなんだ」と聞いてる風を装う。



しかし、エンジンのかかった喋りは止まらない。



「ヒイロは高1なのに顔が整い過ぎてる。

さすがこの学園の芸能科のAクラスだわ。


年下だし、弟だったら毎日鼻血が出そう!」



さらに勢いは加速する。



「シグレは高3だったよね?


シグレの声は悩殺する威力がある。

耳元で囁かれたら、腰砕ける!」




この学園の芸能科に通っている彼らは、生徒の話題の中心にいる。




毎度毎度のことながら、飽きずに話す。



この流れで行くと、




「ヒイロ君って、



お姉さんがこの学園にいるんでしょう?」

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