第2話 オッズ、オーラ5級

戦うために作られたアンドロクタシアには戦う本能があり、それを抑えて平和な日常を演じるには度々無理が生じた。

そこでアンドロクタシアたちは協議し、平和で健全なスポーツとして模擬戦を行うことで自分たちの破壊衝動を昇華することにした。


その模擬戦はやがて闘技会と呼ばれ、民衆の見世物として賭け事の対象にもなり発展していった。

闘技会で戦うアンドロクタシアはグラディエイターと呼ばれ、彼らの戦闘力は数値化されオーラという指標でランク付けされる。

戦闘欲を持て余していたグラディエイターたちのオーラは指数関数的にインフレを起こすためランク付けは戦闘力の桁によって大まかに分けられていた。

すなわち、戦闘力1~10までを1級、11~100までを2級、101~1,000までを3級といったように。

見世物として人気が高いのは戦闘力10,001~100,000のオーラ5級のものであり、配当金のオッズも1番人気で3.0倍程度と安定してくる。


このことから惑星ネヘンでは初対面の相手に自分の力を誇示する表現として「オッズ、オーラ5級」という掛け声が流行った。


割とすぐ廃れた。

今後この物語で使われることはほぼ無いだろう。


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