「迷惑料として貰っとくわ!!!」
目の前で
「「"
「"アポロ"店長離して!!」
「"
「大丈夫だよ、二人とも。"
荒療治って……どう見ても度を越してるじゃない!!崖から落とすなんて殺す気しかないわ!!
そう思って
「ほら、大丈夫だったでしょ」
「『ほら』じゃないですよ!もう何が何だか……」
「嬢ちゃん達びっくりさせて堪忍な。
「
「
「その……"
ふぅーっと息を吐いた
「持ってくんの忘れたな……"アポロ"、火ぃ」
「はいはい、どうぞ
器用に片手で
「あんがとさん……ふぃー、一息つけたわ。ああ、せやせや
そう言って煙を吐いている
「そこのお二人さんも
蛇の仮面を付けた私たちと同じくらいの背丈の子供と西洋の兜みたいな仮面を付けた男の人、どちらも駅で見た白い迷惑な人達と似たような服装をしている。
「顔見せぇ言うたやろ、礼儀を弁えん奴らやな」
「主以外に礼を尽くす必要は無いな」
「そこのリボン女!ボクサマが作ったデッキ返すデシー!!」
蛇仮面の子供がアタシを指差して喚いてくるけど覚えがあるような……もしかして?
「なんかいつの間にか持ってたあのデッキ……アンタが作ったやつなの!?」
「そーデシ!さっさと返すデシ!」
「あの時アタシおかしかったしアンタ達のせいだったのねアレ!だったら、返してやんない!迷惑料として貰っとくわ!!!」
「堂々と窃盗宣言デシか!ふてぶてしい野郎デシ!!!」
地団駄を踏んで怒る蛇仮面に対して兜仮面の方は無言のままだ。ジッと
「な、なんだっペ……?」
「……チッ、私達はそこの少年に用がある。大人しく渡してもらおう。手荒な真似は出来るだけしたくない」
視線を逸らして、アポロ店長が抱えてる
「そんな事させないんだから!!」
「そ、そうだっぺ!誘拐は悪い事だっぺ!」
「
急にヒートアップしたかと思うと"ギアスディスク"を構える兜仮面。
それに対して私もディスクを起動させる。
「こうなった騎士サマはめんど……ゲフンゲフン、厄介デシからなー」
「貴様も戦え、私のサポートとして着いてきてるのだろう?」
「うへぇ……サポートってそっち方面じゃないデシが、まあしゃーないデシな」
蛇仮面の方もディスクを構えたんだけど……流石に二対一は無理よ!!
そう思っていたら
「な、なんですっぺ?」
「
「気張ってって……うえええええ!!?」
「
「誰が不審者デシか!!!」
「いつまでもおんぶに抱っこはアカンからなぁ
「でも「分かったっぺ」
アタシが驚いて彼女の方を見ると、恐怖で青ざめているのに気丈に真っ直ぐ見つめ返してくる。
「大丈夫だっぺ
気合い十分にディスクを構えている姿にアタシももう何も言えず、自分の頬を挟むように叩いて気合を入れた。
「よーし、だったらアタシ達二人でアイツらやっつけちゃおう!!」
「不審者やっつけるっぺ!!」
「話は決まったようだな。別々にやるのも面倒だ、タッグファイトで行くぞ!」
タッグファイト……交互にサモナーが交代していって行う"ギアスファイト"の亜種ルールの一つ。
場とターンカウンター、墓地が共通だけど、デッキはもちろん"ギアスモンスター"はそれぞれのサモナーが各自の物を一体ずつ出せるというのがポイント。ライフも初期値が20と倍になっている。
全く違う色同士を組み合わせる事が可能だからこそ生まれるコンボがこのルールの魅力……アタシの青デッキと
「上等よ!
「任されたっぺ!」
「まね……蛇仮面!先鋒は私が行く!」
「名前どう呼ぶか迷って結局見た目デシか!?まあいいデシ、好きにしたらいいデシ」
「「「「"ギアスファイト"レディセット!」だっぺ!」デシ!」」
兜仮面【黒き刃の聖騎士】
蛇仮面【サポートデッキver.J】
VS
米原 翠子【豊穣の混沌坩堝】
五月雨 水兎【妖精達の冬嵐】
「「「「スタートアップ!!」だっぺ!」デシ!」」
アタシの"ギアスモンスター"は【ティターニア】、
対する向こうの"ギアスモンスター"は全く同じ同じモンスター──黒い西洋の甲冑を着た王冠を被った騎士で、自分の身の丈と同じくらいの大剣を目の前の地面に突き刺してその上に手を置いている。
「先行はこちらだ、ドロー!」
兜仮面&蛇仮面 第一ターン
ライフ:20
兜仮面手札:6
蛇仮面手札:5ターンカウンター:1
「【
【
黄・黒 コスト:1 騎士
A:3 B:3
このモンスターは自分の場に
このモンスターが破棄された時、手札またはデッキからこのモンスターよりコストが2大きい
このモンスターはデッキに一枚しか入れられない。
場に出てくるのは少女のように見える小柄な金髪の騎士、右腕全体が黒い結晶に覆われていてその腕で大きな槍を構えている。
「コスト1でこんなステータスのモンスター……!?」
「一体しか場に存在出来ないが、騎士足るもの一対一の戦いこそが誉れだからな。アーティファクト【
【
黄・黒 コスト:1 アーティファクト・騎士
自分の場の騎士モンスターが一体だけならば、そのモンスターはカード効果でのダメージを受けない。
一ターンに一度、自分の場の騎士モンスターはカード効果で場を離れなくても良い。
このアーティファクトが存在する限り、場を離れた騎士モンスターは墓地へ置かれる。
発動されたのはより強固な硬さを騎士に与える誓いが記されたカード。放たれた光を浴びて、【ガレス
「わたすのターン!ドローせずにカウンターブーストだっぺ!」
翠子&水兎 第一ターン
ライフ:20
翠子手札:5
水兎手札:5 ターンカウンター:2
「【
「うー……うー……ターン終了だっぺ」
「キヒヒ、ボクサマのターン到来デシよー!ドローせずにカウンターブーストデシ!」
兜仮面&蛇仮面 第二ターン
ライフ:20
兜仮面手札:4
蛇仮面手札:5ターンカウンター:3
「スペルカード【黄の連携】を発動デシ!」
【黄の連携】
黄 コスト:1 スペル
自分の場のコスト1の黄のモンスター一体を選択して発動する。
そのモンスターと同じステータスの黄色トークン一体を場に出す。
このトークンは相手プレイヤーを攻撃出来ず、ターン終了時に破棄される。
全身真っ黄色の【ガレス
……正直、可愛いけどかなりマズイかも。
「バトルデシ!黄トークンで【
「【
【豊穣の糧】
緑 コスト:1 スペル・繁栄
自分の場の
そのモンスターのコストの分だけ自分のターンカウンターを増やす。
この効果を使用した次の自分のターン、ターンカウンターを増やせない。
上手い!ここで言う自分のターンは
コストを一ターンで4も増やしたなんてやるじゃない!
「"
「えへへ……
「まだ攻撃終わってないの忘れないで欲しいデシよ!【ガレス
翠子&水兎 ライフ:20→17
手痛いダメージだけど、20もライフが有るからへっちゃらよ!
「ターン終了デシ、このタイミングで黄トークンは破棄されるデシ」
「じゃあアタシのターンね!ドローしないでカウンターブーストよ!」
翠子&水兎 第二ターン
ライフ:17
翠子手札:4
水兎手札:5 ターンカウンター:6
先ずはその厄介な騎士から片付ける!
「アーティファクト【
【
青 コスト:2 妖精・雪
A:1 B:2
一ターンに一度、このモンスターが場に出た時に発動出来る。相手のモンスター一体を手札に戻す。
ロバの耳が生えた黒い影が現れたかと思うとソレは【ガレス
「【
「【
「知ってる、だからこれを使うのよ!スペルカード【青の流れ】!!」
【青の流れ】
青 コスト:1 スペル
自分の場の青のモンスター一体を手札に戻して発動する。
手札に戻したモンスター以下のコストの相手モンスター一体を手札に戻す。
青の汎用スペルにより、発生した水流が【
「ふふん!」
「【ガレス
【
黄・黒 コスト:3 騎士
A:2 B:3
このモンスターは自分の場に
このモンスターは相手モンスターからダメージを受けない。
このモンスターが破棄された時、手札またはデッキからこのモンスターよりコストが1大きいまたは2小さい
このモンスターはデッキに一枚しか入れられない。
【ガレス
黄のモンスターらしく後続を絶え間なく出してきているけど、一体ずつなら問題ないわね!
「【
【
青 コスト:1 妖精・氷
A:1 B:1
このモンスターがサモンされた時に発動出来る。相手の場のモンスター一体を選択し、そのモンスターは次の相手のターン終了時まで、攻撃と防衛を行う事が出来ない。
氷の中から現れるのは何枚かの用紙を手に持ったインテリ風なメガネを掛けた【
彼女が手に持った用紙を【トリスタン
「スペルカード【
【
青 コスト:4 スペル・妖精
自分の場の青の妖精モンスターを任意の枚数選択して発動する。
選択したモンスターを手札に戻して、その枚数分カードをドローする。
この効果の終了後、自分は妖精モンスターを場に出せない。
デメリットは重たいけども次の私のターンになれば大きなリターンとなるカード。
手札に戻した二体の妖精達のお陰で私はカードを2枚引く……よし!
「アーティファクト【妖精の恵み】を発動してターン終了よ」
【妖精の恵み】
青 コスト:3 アーティファクト・妖精
一ターンに一度、自分の場の妖精カードを破棄して発動出来る。
自分はカードを二枚ドローする。
これは
「
「
今の所は良いコンビネーションだし、このままアイツらやっつけてやるんだから!!
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