第2話

「これで、トドメだ!」


レベル上げのために、拠点の近くにあるオーソドックスなダンジョンに潜っていたが、最終階層にいるダンジョンボスが倒しやすく、レベル上げ効率が良かったため、リポップするたびに挑んでは倒して、現在、攻撃パターンをすべて把握してノーダメージで倒せるようになった。


「30体目か?かなりレベル上がったように感じるな。みんな、手伝いありがとう。そろそろ地上うえへ戻ろうか。」


「おう。俺達もいくらかレベル上がったからな。そろそろSランク昇格試験を受けてもいいんじゃないか?」


「それもいいかもな。ユーリさん、手伝い、ありがとうございました。」

今回手伝いで雇った白魔道士の人にお礼を言うと、顔を赤くした。


「こ、こちらこそありがとうございました。高額な給料だけでなく、レベルアップもできたので。」

今回、彼女のお陰でいつも苦労してるダンジョンを楽に攻略できた。かなり優秀だったから、永続契約してもいいんじゃないか?


「そ、そんな私には身に余ることです、もっと優秀な方はたくさんいらっしゃるので、」


おっと、声に出ていたようだ。遠慮するのなら仕方ない。ほかをあたろう。今回挑んだのはA級ダンジョンで、昇格試験では、S級ダンジョンを攻略するらしいので、それまでには優秀な白魔道士を確保したい。


しばらくして、ダンジョンの入口まで戻ってくると、何故か人だかりができていた。


「勇者パーティーがこの中で行方不明って本当か?」


「ああ、2ヶ月前にダンジョンに行ったっきり帰ってきてないらしい。」


「なるほど、それで俺達が集められたわけか。ところで、其処にいる5人組は何だ?」


あ、見つかった。次の瞬間、俺達の周りには大量の捜索隊のような人たちが集まってきて、身動きが取れなくなった。

どうしようかと悩んでいると、人混みをかき分けて冒険者ギルドの職員の格好をした人がこちらまで来た。


「ゆ、勇者パーティーの御一行様、この騒ぎが落ち着いたら、至急ギルドマスターへ面会してください。では、私はここでギルドへ戻ります。ご健闘を。」


そう言うと、冒険者ギルドの職員は、ここまで来たときのようにもみくちゃにされながら帰っていった。



「アイシャ、こいつらに沈静化魔法をかけてくれ、リース、俺等にスキル隠蔽をかけてくれ。」

「わかりました。」

「オッケー」

二人は、俺が指示を出した後すぐに行動して、俺等はこの場から抜け出せた。




「ふう、このへんなら大丈夫だろ、リース、もう隠蔽解除して大丈夫だぞ。

冒険者ギルドの入口近くまで移動したので、もう大丈夫だろう。

早速冒険者ギルドの中に入って、ギルマス室に行くと、強面のギルドマスターが椅子に座って構えていた。

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