第6話
「怒ってる」
スマホを片手に呟く俺に、仕事の報告に来ていた部下は不思議そうに首を傾げた。
「…佐伯さん、社長に怒る人なんてこの世にいるんですか?」
「いますよ。たった一人だけ」
「えぇっ!こんな笑顔でお花畑踏み潰しそうな社長に⁉︎」
「……貴方、消されますよ」
「あ、ちがっ…」
あたふたする会話に耳も傾けず、笑みを浮かべて文字を打っていく。
「あの……えっと、ここのデータなんですけど…」
「そのまま進めておいていいよ」
「でも、ここが異様なまでにマイナスが出ていて不自然なんですが…」
「大丈夫、そのままで。そうだ、守屋君」
「は、はい!」
「君と同期の森下君、呼んでもらえる?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます