第14話
やれやれと人を馬鹿にするような顔で煽ってくるけれど、よくその態度で私のことを好きだとか言えたな。
絶対に藍は私のことを好きなんかじゃないと思う。
そもそも、執事としての藍は信用しているけれど男としての藍は一切信用なんかしていない。
この男、とんでもなく女癖が悪いんだから。
私といる時は私に従順なフリをして手にキスなんてしちゃうけれど、私が居なければホイホイ逆ナンにも着いていくことを私はよく知っている。
っていうか、実家の屋敷のメイドのことも食ってしまうくらいだしね。
そんな男が私に夢中?んなアホな話があるわけないんだ。
「藍の言葉は信憑性がないのよ。女との関係を全員切ってからそう言うことは言うべきよね」
「絲様もしやそれは嫉妬という…」
「これが嫉妬に思える?」
「いいえ全く」
「よくわかってるじゃない」
「相変わらず手厳しい」
クツクツと笑って私の目の前に紅茶のカップを優しく置く藍はやはり執事としては最上級だ。
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