第9話
従事者の類は他の家畜よりもぞんざいな扱いを受けることがしばしば見受けられるらしい。
なんでも、従事者なんだから従うのは慣れてるだろ。なんでもして当たり前だと。そう言う考えらしい
だから私は藍を私の執事だとは公表していない。
神の執事ならまだしも1年の平民の執事だ、なにされるかわかったもんじゃないからな。
「藍」
「如何されましたか?」
「もし誰かに何かされそうになったら、真っ先にうちの名前出していいからね。私のこととか気にしなくていいから」
「それは命令ですか?」
「命令」
「……善処します」
藍は私に迷惑がかかることを極端に嫌がる。
私の執事なんだから私が守って当たり前なのに、大人しく守られてくれない。
ほんとにそう言う所は昔から可愛くないなあ
「本当なら藍を白いブレザーで入学させることだってできたのに…」
「何度も言いますが、それは身の丈に合わなすぎます。お気持ちだけで十分です。それに、僕は絲様が何故赤いブレザーを着ていらっしゃるのか、そちらのほうが心配です」
「割合的には白より赤の方が多いから。目立たないでしょ?派閥とか面倒臭いのよ」
ブレザーを脱いでハンガーに掛けながらそう言えば、藍が大きなため息をつく
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