曖昧な境界

自分と、自分以外の境界線がどんどん曖昧になって行く。


でろでろと溶けていって、原型がわからない。


さっきまで私は私だったけれど、今私は世界で、世界は私である。


何を言っているか自分でもわからないが、今の状況を簡単に説明するにはこれが限界だったのだ。


全てを自分だと思えるようになってしまった。


彼は私で、私は彼で。


猫は君で、君は私で、私は猫で。


全てが繋がる。点と点がつながって複雑な図形を描いているようだ。


それでもまだ愛は分からなかった。与えないと貰えないということしかわからない。


でも与え方がわからないから貰えない。


困ったものだ。


私と私以外のものに、どれくらいの差があるのだろうか。


わからないから、とりあえず眠ることにした。

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