お題:海 20分『半分、海』


「海って朝昼晩で性格違うんだよ。」

「は?朝昼晩ってざっくりしすぎじゃない?」

「朝は冷たくて、昼は頑張ってて、夜は素に戻るんだよ。」

「なんで知ってるんだよ」

「だって私海だもん。」

「え???」

「え?知らなかった?」

「いや、知らなかったも何も君人間じゃないの?」

「人間だけど海だよ。」

「そうか…」

「そうなんだよ。」

「そうなんだよじゃなくてさ、どういうこと?」

「だから、私は海なんだよ。」

「納得できない。」

「事実だからねえ。」

「ええ…まあいいや。そういうことにしとくね」







海は、どんな日でも海で居続けます。


朝の海は、性格がいい様に見えます。


いい様に見えるだけで、実際は冷たい性格をしています。


昼の海は、海であろうとして頑張っています。


夜の海は気分屋です。


気分屋で、自由気ままに過ごしています。





「この詩何?」

「海になりきって書いた。」

「さっきの話はそういうことだったのか…」

「半分正解。」

「残り半分はなんなんだ」

「私が海という事実。」

「名前に海はいってるもんな」

「そういうことでいいよ。」

「はあ…」

「眠いね。」

「まだ真っ昼間ですけどね」

「私夜行性だから。」

「人間に夜行性とかあんの?」

「私半分海だから。」

「海って夜行性なんだ」

「かもしれない。」

「そっかあ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る