第4話

簡単に手に入れられない奇跡。手に入れてみせようじゃないか!


ギィの茶色の瞳がキラリと光ったのを見て、シルヴィはにっこりと頷いた。


「『奇跡の扉』を開けるには、三つのキーワードが必要よ。それが何かは教えられないけど、ギィが好きなものにしたわ。

そのキーワードが三つ揃ったときに、扉は開かれる」


現れたときと同じように、シルヴィは唐突に消えた。


ギィはソファから立ち上がり、部屋の中を見回してみる。

気配さえもがなくなっていた。


突然やって来て、誕生日プレゼントを置いていった魔法使い。贈り物の現物はないけれど、ギィはもらったつもりになっていた。


キーワード三つ、必ず見つけてみせるとも。

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