第46話
これを聞いた織田信忠は、九日の夜を期して全軍で信貴山に夜襲を掛けることを決めた。
織田方の四万の軍兵たちは喚き声を上げ、四方から一斉に山道を駆け上がった。
城内のでは潜入した者たちが、
「裏切り者が出たぞ!」
と叫びつつ城内のあちこちに火を掛て大混乱を起こして、同士討ちが起こり、あるいは逃亡が相次ぎ、信貴山は炎に包まれ、十月十日の未明、松永久秀は信貴山山頂の天守に追い詰めた。
壮大な天守閣を持つ信貴山城が焼け落ちていく。
三成は音を上げて崩れる天守閣を目に焼き付けた。
松永久秀の死によって京の近隣はひとまずの平穏がおとずれていた。
羽柴軍は大和から近江長浜へ戻った。
***
長浜に戻った羽柴家中は長期外征準備が始まった。
城の侍女には未婚の娘も夫が有る者、寡婦もいる。
ひそひそと、囁き城に出入りする男の袖を引く侍女も多い。
それがどうも三成は夏耶ことがあり苦手と感じ誘われても城の侍女と身体の関係を持つことはなかったが、虎之介に誘われ何度か色街に訪れたことはある。
「気に入った女子ができたら押し倒して口を吸い、身体を合わせしまえばあとは女子が悦ぶだけだと秀吉さまも言われていた」
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