第7話 推しが作ってくれた朝食

 葵が帰ってから、熱を測ると37.2℃と微妙に熱が残っていた。

 熱よ。出るなら出てくれ。微妙なのが1番きついんだ。

 明日には、熱が下がってますように。おやすみなさい。



 次の日、朝の6時に目が覚めた。


 熱を測ってみると、平熱になっていたので、学校の支度をしようとしたのだが、インターフォンが鳴った。来客か、朝早すぎない?新聞とかとってないけどな。


 ドアを開けると、葵が立っていた。いや、何で?まだ6時15分なんだが?


「おはようございます。熱は下がりましたか?」


 と心配そうな瞳で聞いてくる。可愛すぎて反則だ。

『こうかはばつぐんだ!』という言葉テロップが頭に出てきた。ポケ〇ンかな?


「おはよう。おかげ様で熱は下がったよ。今日から学校に行こうと思う。」


「それは、よかったです。では、朝ごはんです。」


 と、ほんのりと温もりが伝わってくるタッパが渡された。このツッコミ今日に入って、2度目な気がするけど、マジで、何で?


 推しの手料理がまた食べれるだと⁉俺は一体前世でどんな徳を積んできたんだ?


「正直嬉しいんだが…。無理しなくていいんだぞ?」


「無理なんかしてません。ここは素直にありがとうと言って貰ってください。」


「わかった。ありがとう。」


 まさか、こんなことになるとは、正直思ってもいなかった。うれしい。

 今日は何が入ってるかな~♪


今朝の献立

 ・卵雑炊(先ほどもらったもの)

 ・インスタントの味噌汁


 うん、美味そう。誰だ?朝からインスタントとか不健康そうって、言ったやつ。シバキ倒しますよ?

 何だって?そんなことより、卵雑炊は単体でよくね?って?

 いいに決まってんだろ⁉まあ、日本の朝食には味噌汁はつきものなので添えてみただけですが何か?


 まあ、こんな話は置いといて…。冷めない内にいただきます!

 まずは、卵雑炊を1口食べる。味の是非は…。一瞬でついた。うまっ!今までで一番うまい卵雑炊だ。


 口の中に優しいお出汁の旨味が広がる。これは、昆布かな?

 

 こんな美味い朝食が食えるとか、朝から幸せだ。これならご機嫌で学校に行ける。

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