第2話 学校でのまさかの繋がり
次の日、学校へ行ってみると、早い時間からにぎわっていた。
自分より早く来ていた親友―
みんな暇なん?
ちなみに、葵と俺は別のクラスだ。同じクラスではない。なのにも関わらず、噂の渦中にある人物が後ろにいた。いや、何で?
「昨日はありがとうございました。助かりました。では、失礼します。」
納得。でも、家で言えよ。そして、返答する前に帰るんじゃない。結論、クラスは騒然となる。当たり前だ。学校のマドンナ的存在が俺というモブキャラに礼を言っているのだから。いかん、自分で言ってて悲しくなってきた。帰ったら甘いお菓子でも食べよ。
昨日はかわいかったのになあ。今日は目が氷河期だった。女の子ってすぐ変身できるから恐ろしい。
今日は幸いにも始業式だ。よって午前中で帰れるということである。
早くみんな忘れてくれないかなあ。人の噂も75日と言うしね!今日から75日休んじゃダメ?
アホなことを考えていると、隣にいた時哉が、
「あの田中さんとつながりあったのかよ⁉」
と問い詰めてきた。
クラスメイトもそれに乗じて矢継ぎ早に質問してくるが、俺は聖徳太子というわけではないので、何と言っているかわからない。
まあ、とりあえず質問に答えるとしますか。
「家が隣というだけ。」
ぶっきらぼうに答えると、時哉が
「助かったって言ってたじゃんかよ。何したんだ?」
「田中が使ってるPCがフリーズしたから、ちょっと見ただけだよ。」
「羨まタヒね。」
彼曰く『羨ましいからタヒね』の略とのこと。ひどくね?
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