Die away
柊 こころ
死に逝きますか?
唐突なのだが
生きる事を諦めた私。
でも、どうやって死ぬかなんて
考えても、調べても、解らないわけで。
今、流行りの
OD(オーバードーズ)、リストカットなどを
上手くやったら死ねるかな?
なんて思ってみたりした。
ただ、死ぬとどうなる?という
好奇心があったのだ。
1つ1つ試してみた。
リストカットは縦に切るとか、なんとか。
切っても、切っても、何のために切ってるか
全く分からないままでいた。
無感情に近いんだと思った。
ただ、サクサクと繰り返すだけ。
「…面白くない」
好奇心があったものが、1つ消えた。
次にODだ。
別に、うんともすんともしない。
効かない、効かない。
まるでラムネのように流し込んでも
何が変わったのか分からなかった。
市販の睡眠導入剤を使ったけど
全く効果なんてなく。
「つまんないなぁ」
なんて戯言を言ってた。
異常者なのは分かってる、だけど
この世の中に通常の人なんて
いるわけがない。
このゴミみたいな世の中で
どう、上手く生きていくかなんて
考えたくもなかった。
ある日、タトゥースタジオに行った。
リストカットの傷が酷すぎて
カバーアップしようと思ったのだ。
傷の上に刻んだのは
『10.01』
『Stupid,what could I have done in this world?』
(くだらない、この世界で何が出来ただろう)
10月1日に
私は産まれた。
だから
10月1日に
自決しようと思って彫った。
そして英文は
そのままの意味すぎて、厨ニ臭いのだが
どうせ死ぬんだし、と思って
何も考えずに入れた。
ダサいけど、これでいい。
そして段々と刻むようになった。
『Please forgive me for my mistakes so far』
(今までの過ちを許してください)
『I want to be a star with nothing in the next life』
(来世は何もない星になりたい)
特に意味はない
だけど、切り刻みたかった。
生きていた証を。
生き抜いた証を。
そして時があっという間に経った
10月1日
適当に飛び降りが出来そうな場所
ではなく
敢えて、実家のマンションを選んだ。
ここで生を受け
ここで幕を閉じよう。
親とは絶縁状態だったが
遺書は残しておいた。
『Actually...』
(本当は…)
と、その後も綴って
実家のベランダから
落ちるのを見て欲しくて
花びらのように
身を投げた。
散っていく身体は
儚く命を終えた。
『I wanted to be loved by you』
(あなたに愛されたかったです)
Die away 柊 こころ @viola666
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