幼馴染で公爵家に婿入りを約束された伯爵家の令息が、自身騎士と身を立ててから彼女に求婚しようと画策し、その意思を彼女は勿論周囲にも披露せず、彼女には騎士になる事を告げたが、婿として公爵として振舞って貰いたい彼女の想いとギャップから、彼女は彼が自分と離れている事に悲哀し、彼との婚約解消を父親に告げ、彼女は傷心を抱くも、クラスメートで肥満気味で吹出物の顔貌を揶揄われている男子に庇護欲が湧き、容姿を変貌させようと食事や体調改善の指導を勝手出て、その男子もそれに応えようと指導に従い、スリムで顔貌も良くなり、それまでの虐めを受ける事無く、女子から好意を寄せられる男子へと変わっていった。彼女もその男子の外見の変化と共に、彼への庇護欲から恋愛へ想いの変化に至り、彼との婚約を取り付けた。そんな彼に悪役令嬢が付き纏い、彼女の外見と彼女が語る実家での悪辣な扱いに同情し、彼が婚約者よりその悪役令嬢へ恋愛対象が移ってしまった。そんな彼の変化に戸惑う婚約者は、元婚約者であった伯爵令息から、現婚約者と悪役令嬢との仲を聞かされ、二人でその悪役令嬢を実家での状況を探るに、悪辣所か義妹を使用人の様に扱い、現婚約者とのデートで現婚約者に、公爵になった暁には、公爵家を亡き者とし、自分を公爵夫人に据える様に唆す有り様に、公爵令嬢は、現婚約者との婚約破棄を決め、国王の面前で婚約破棄を宣言し、加えて悪役令嬢の悪事も暴かれ、両者に罰が下る、痛快な物語にスカッとしました。その後公爵令嬢と元婚約者である伯爵令息は、元鞘に収まったが、それも公爵令嬢の我が強く、伯爵令息の謝罪を受けての納得するという、一捻りも面白く感じた次第です。
よくある婚約破棄の物語はありますが、女性側から、しかも貴族と平民との身分差の婚約で、女性で且つ、貴族令嬢からの婚約破棄宣言という、レアな設定の妙に感服しました。