第13話

「えっ、と…」



「渡辺さん、さっそく今日の帰り視聴覚室で代表委員会やるらしいから参加してね!」



「…はあ、」



ニコニコの笑顔で元気よくそんなことを言うけれど、こちらは最悪の気分だ。



何が楽しくてめんどくさい役割を引き受けないといけないんだよ…。



けれどここでグダグダ言ってもしょうがないと言うのは目に見えているし、青組の他の子からも「ごめんね」「ありがとう」「サポートとかならするから!」と代表送り出しの言葉をいただいた。



引くに引けないとはまさにこの事だろうなあなんて乾いた笑みが浮かぶ



そんな私を嘲笑うかのようにキーンコーンカーンコーンと始業のチャイムが鳴り


「ほら席につけー」


と1時間目の教科の先生がやってきた。



それを合図に、赤組も青組もバラバラと自分の席へ戻って行く



その際に

「うわあ!まじかよー!俺!?しゃーねえなあ!」と諦め混じりの叫び声が聞こえたのでそちらの方をチラリと見ると



赤茶色の髪の毛をワックスで軽く遊ばせている高身長のイケイケ系男子が、同じくイケイケ系男子たちに囲まれて文句を垂れていた。



ああ、きっと赤組の代表は彼に決まったんだろうな。




ちょうど赤茶色の髪の毛だし、ピッタリじゃん




なんて思いながら私は席についた。

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