第7話

学校に着くとそれなりに視線は感じるけれど、最近は少しずつ減ってきた。



「ねえ、渡辺さん?で合ってるよね?」



「…?そうですけど」



「ハルカくんの連絡先知らない?」

 


「私カナタくん〜」



けれど、時たまこういう絡みがあるのが少しめんどくさい。


1人目は言いたいことがわかるから、まだ良いんだ。


けれど、2人目のお前。私カナタくん〜ってなんだそれ。あなたはカナタなのですか?

you are Kanata なの??



ちゃんとした日本語を喋ってくれない?と言いたくなるけれど、嫌味を言って嫌われて変な噂を流されてもめんどくさいのでスルーする。




「残念だけど、誰のも知らないよ」



嘘。

連絡先は知っているけれど、本人達から誰にも教えるなと釘を刺されてしまっているので私はそれを律儀に守っているんだ



わたしえらい。



「そっかーだよねえ、ありがとう」



私は彼らが遊びに遊びまくっている系だと思っていたけれど、案外そうでもないらしい。



基本的に遊び相手には連絡先は教えないと言うのをこの間ハルカから聞いたんだ。



今まで92に連れ込んだ子もそうだし、ナンパしてワンナイトした子にももちろん教えない



「教えて拡散されたらめんどくね〜?」とかなんとか言っていた。



けれど、ハルカはよく女の子と電話しているところを見かけるためそれはどう言うことなのかと聞いたら



「その子達は俺の大事な情報源だからまた別〜」



との答えが返ってきたけれど、深くはツッこまないことにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る