【短評3】2000~3000字まで/15作品
〖2000~3000字の作品の傾向〗
祠壊しのミームをしっかり書き込んだ作品が多い印象を受けました。しかしミームのままで力尽きている作品も散見されましたので、もう少し丁寧に書くとひとつのストーリーとしてまとまると思いました。視点を定めて事象を観測している作品は、その視野の狭さが有効に生かされていてとても面白かったです。
1【祠を壊す爺さん/林きつね】ホラー:2,050字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086525902703
〇爺さんが祠を壊そうとする話です。
☆意外なオチにじっとり嫌な気分になるホラーでした。最初の爺さんのインパクトがとてもよくて、そこを裏切るところもとてもよかったです!
2【祠祠祠-臨時放送/あげあげぱん】ホラー:2,065字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086650924527
〇祠を壊したらいろんな洒落怖怪異に襲われる話です。
☆NNN臨時放送を軸に、ヤマノケらしき存在などネットホラーが満載で楽しかったです。しかし一体何人祠壊してるんだ……?
3【祠壊しと闇のフィクサー/海月里ほとり】現ファン:2,081字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086697221278
〇祠を壊すと現れる世界の修復者の話です。
☆ギリシア神話のグライアイ姉妹を思い出すフィクサーたちの活躍で世界は戻りましたが、どこか不穏な幕切れも味わい深いです。
4【ほこらまもり/藤泉都理】現ファン:2,186字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086519009470
〇祠を守護する主人公が祠を壊す祀られる側の怪異となんだかんだする話です。
☆祠壊し文学の概念を覆す作品でした。常識人らしい主人公と破天荒そうな怪異のやりとりが面白かったです。
5【記録 祠が破壊された村/Remi】現ファン:2,328字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086579071969
〇祠を破壊してしまった兄弟たちとその顛末の話です。
☆子供のうっかりにしては被害が酷く、祠を管理する重要性を考えさせられました。後半の調査パートで状況がわかりやすくなっているのがよかったです。
6【 ▼▼様の祠を壊してしまった件について――インタビュー/牧瀬実那】ホラー:2,392字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086539752794
〇うっかり祠を壊してしまったことから怪異と共存していく話です。
☆結果オーライで怪異と仲良く暮らしていく展開にほっこりです。でも壊しちゃったシーンはちゃんと怖くてよかったです。
7【ぼくのおねえちゃん/佐倉みづき】ホラー:2,431字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086564548795
〇祠に祀られた姉を出すべく行動する弟の話です。
☆水子供養の祠が話しかけてくる時点で大変怪しいのですが、期待通りの怪異大暴れに大満足です。そして過去に何があったのかを想起させる終わり方が大変よかったです。
8【金の祠、銀の祠/津麦縞居】現ファン:2,458字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086705741796
〇沼で起こった失踪事件について捜査する警官の話です。
☆異界と祠によって引き起こされる行方不明事件がとても不気味です。結局行方不明者が出てしまったので、根本的に祠壊しで解決できていなかったことに寂しさを感じました。
9【SPACE INVADERS〜祠壊し編〜/秋乃晃】SF:2,507字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086526227152
〇村を守っている祠が宇宙人に壊される話です。
☆スピンオフ作品で祠を破壊してくれました。宇宙人がうっかり壊してしまったら、まるで話が通じなさそうですね。ところどころ挟まる小ネタが小気味よかったです。
10【祠壊しはソレが全て/風宮 翠霞】ホラー:2,530字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086839013109
〇少女が自殺するために祠を壊す話です。
☆祠を壊す動機の部分がかなりホラーで、怪異というより家庭環境というか人間が一番怖いのかもしれないなと思いました。何とか彼女に救いが訪れますように。
11【LOVE&BREAK/筆開紙閉】現ファン:2,632字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086655116334
〇ギターと筋肉で祠を破壊する話です。
☆
12【祠おじさんVS祠ぶっ壊し爺/隣乃となり】ホラー:2,657字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086755134671
〇冤罪をかけられそうになる少年がおじさんと一緒に祠壊しの真犯人を探しにいく話です。
☆少年の視点で理不尽な話がコミカルに描写されています。犯罪者おじさんと壊したんか爺さん、そして少年も誰も幸せにならない結末が恐ろしいです。
13【こうして鼻歌をうたいながら/尾八原ジュージ】ホラー:2,676字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086737611033
〇祟られているのに意に介さない主人公と次第に欠けていく家族の話です。
☆怪異よりマシな家庭環境で育った主人公の理解を超えた内心が恐ろしくてよかったです。舌がとれるシーンでドキリとしました。
14【祠が壊されていた/アイアンたらばがに】現ファン:2,916字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086551290354
〇帰ってきたら祠が壊されていたので粛清する話です。
☆祠壊しとして王道路線を貫いたところがよかったです。怪異側が工事のようにリストアップして破壊者を物のように扱っているところが後半のそれからの展開を予感させていいですね。
15【バチあたりな子/篝 麦秋】ホラー:2,966字
https://kakuyomu.jp/works/16818093086772502114
〇祠を壊した女性に女性の怪異が取りつく話です。
☆3000字とは思えないくらい情報が詰まっていました。序盤で親しみやすいと思われた怪異が豹変して主人公に今後を告げるところで寒気がして、オチで一気に落とすのがよかったです。
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