第5話
自分なりに努力してみるか…
美鈴さんの助言通りに一つずつやってみることにした。まずは、下着を変えてみよう。久しぶりに入る下着屋で何色が良いのか悩んでいると、店員さんがやってきた。
『セットでお探しでしょうか?』
『はい。大人っぽいのしようかなって。』
『ではまずサイズをお聞きしてもよろしいですか?』
『サイズ…。』
え!?サイズ…いくつだ?久しく下着を変えていなかったから、サイズなんて分からない…。3年前に変えたけど体型も変わってるから自信がない…。
『あの…サイズ忘れちゃって…』
『では図りましょう♪どうぞこちらへ』
28歳にして自分の下着のサイズも分からないとかちょっと恥ずかしいな。店員さんは明らかに私より若そう。メジャーで測る手先を見るとネイルもちゃんとしてるし、近づいた時にふわっといい香りもする。おまけにメイクもしっかりしてまつ毛もくりんと長い…。
はたまた、鏡に映る私はどうだろう…。帰宅途中だからだけど、一つ縛りの髪からところどころアホ毛は出てるしぼさっとしてる。メイクもよれてるし肌に張りがない…。おまけに眉毛とれかかってる…。ちょっとだけ背中に肉ついてきたし足もちょっとむくんでる…。
店員さんと私、鏡を通して比較しても明らかにみすぼらしい私の姿。鏡から目をそむけたくなるような現実だ。こんな私じゃ結婚どころか捨てられてもおかしくない…。女子力磨かなきゃ。見た目から!
『できるだけ男ウケしそうな下着持ってきてください』
『え!あ!はい!かしこまりました!』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます