第4話太監
4日で呉服の首都へ・・・城壁が凄いぞ。
そしてドンドン奥へ・・・
ここが天子が居るのか・・・え!謁見するの・・・
なんか物々しい中での対面だったよ。
3度、ひざまずいてから九回も頭を床につけてるよ。
それも「ゴン」と鳴らしている。
え!もしかして、あれって俺もするの・・・
「
もう必死に頭を打ちつけた。
あまりにも強い音が響く。
「そんなに打たなくてよい」
そんな言葉を頂いた。
あれ!頭から血が滴り落ちたよ。
あ!
この場に居るには、宦官のトップでないとあり得ない。
男性去勢された男性で宮中の中まで入る男だ。
なので強い権力を持っているに違いない。
「下がりなさい」
え!それで終わりなの・・・天子の声も「そんなに打たなくてよい」だけだよ・・・仕方ないので下がったよ。
部屋には、あの太監が・・・
それに首都に一緒に来た、あの役人も・・・
「悪事の証拠を見せよ」
はいはい、見せますよ。
報球と願うと手に・・・そして取り出す。
そして
「なんと・・・摩訶不思議なものよ・・・なるほどな」
役人「太監様、如何でしょう・・・」
「よく分かった。そちを推薦しておくから下がりなさい」
手を前にして手の平を合わせて「感謝申し上げます」
「もうよいぞ・・・」
いそいそと下がった。
ああ、俺に何か用があるんだ。
「それで仙丸の製造方法を教える気になったかな・・・」
あああ、こいつもか・・・・・・
「それより工房を任せてもらえないでしょうか・・・想像する収益の2倍にして返します。嘘だと思うなら・・・この服に水を掛けてください。水を弾く仕様になってるハズです」
急に湯飲み茶碗をぶっかける大監。
もうビックリだよ。
「ほーーう・・・それで・・・」
「分かりませんか・・・この価値が・・・戦で雨が降っても濡れずに戦えます。寒い冬なら戦に有利になるハズです」
「なんと・・・そのような使い方もできるのだな・・・分かった。しかし、失敗は許さん・・・」
この手の大監は、欲深いのが定番だ。
儲け話をして上手く操ってやる。
太監の使いの男がボロ家を案内。
「こんなボロ家で・・・」
「その変わりに土地が大きいのが特徴です・・・それに銀100両も用意してます」
嫌々、銀100両って俺には価値が分かんないよ。
なので銀1両を男に手渡した。
「それでは
え!もう帰ったよ。
銀1両の働きも無いぞ。
とりあえず天武神魂でボロ家を綺麗な状態に戻した。
めちゃ便利過ぎる天武神魂。
「レディー、ここで留守番だ。分かったか!」
頭を上下にして分かったようだ。
そして外に飛び出した。
寝る寝具の確保が先決だ。
そして情報を掴んだ。
寝具は
貴族や上流階級は、絹や綿を使った高級な寝具を使用している。
しかし綿の量が少ないからセンベイ布団だよ。
なので綿を大量に買って、布や糸や針も買った。
家に帰ってふかふか布団を縫ったよ。
まあまあな出来だ。
今は、秋だからいいかも・・・
中国式ベッドに敷布団を、そして掛け布団だ。
枕は藁を布で包んだ簡単な物に・・・
ああ、寝た感じもいいぞ。
あの村では、藁の上で寝てたから、めちゃ気持ちがいい。
「ガウガウ」
「なんだ腹が減ったのか・・・庭に鶏がいるから喰っていいぞ」
庭へ飛び出すレディー。
レディーは、カゴを壊して鶏を喰っている。
ああ、2羽の鶏を早くも喰い終わってる。
「レディー、もっと噛んで喰え」
「ガーァ」それってどうな意味・・・
指し示したのは、買って来た布だ。
え!仕事をしろってか・・・生意気な奴だな・・・
着てる服は、現実世界で着ていた防水の服だ。
しかし考えもあった。
ステータスを呼び出して、右下のチャットを起動。
キーボードが表示されたぞ。
『防水布を手作りするには、何が必要で何をすればいいですか?』
『生地の隙間にゴムや合成樹脂を塗り込むことで防水ができるよ』
そこで老人の記憶を探った。
そして似てる物が収納されているのを発見したぜ。
貧乏性でなんでも溜め込む性格だったようだ。
俺にとっては頼りになる老人の記憶だ。
天武神魂で2つの木の樹脂を取り出す。
この2つを混合すれば合成樹脂に似た物が出来るハズだ。
あの老人の記憶が正しければ・・・
え!本当に出来たぞ。
なんか知らんけど防水ぽいぞ。
塗り終わった布を乾かせば完成だ。
なので外に干した。
乾いたので水をぶっかけても濡れなかった。
布問屋に行った。
「この防水布を買ってくれまさんか・・・」
「なんだね突然に来て、訳も分からないこと言って」
「きっと気に入ります。この布を水に浸けても濡れません」
「そんなバカな話があってたまるか!」
持っていた茶碗の水をかけやがった。
しかし防水布で防ぐ。
「なんなんだ!この布は・・・」
ガバッと布を取られた。
これは、いいタイミングだと思い、持参してた手作りのレインコートを着て見せる。
ファスナーは無理なのでボタンを採用。
ボタンに異常な感心を示したよ。
「防水布で作ったレインコートです」
裏庭へ連れられて井戸から・・・
桶で「バシャ、バシャ」と水をかけやがった。
「もう良いですか・・・コートを脱ぎますよ」
店主は、ペタペタと触りまくったよ。
「本当に濡れてない・・・不思議な布だ・・・」
なので布の値段の3倍で売るつけた。
「買うぞ!全て買うぞ」
あの太監には、純利益の半分を手渡せばいいだろう。
高く売ってるハズだと文句を言って来たら、「防水の材料費でカスカスですよ」と言えば文句もないハズだ。
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