魔王討伐 Ⅰ

シャルタン王国としては魔王軍と魔族軍との戦いに完勝したが王都は少し違った

筆頭将軍シャムラと第2将軍ジャムグラムが勇者達と戦ったんだ

この2人は帝都から飛行魔法で王都へ飛んで来た

そして自分達の軍が誰もいないのに驚いた


『何故軍がいない!』

『今頃は王都が全滅してると思ったのだが┅』

『くそっ!戦った形跡が微塵も無いぞ!どうなってる!』

『転移点から王都迄の間に何か有ったのかも知れんが┅

向こうでその様な事が感じられん┅┅』


王城の近く上空で話し込む2人に突然魔法が襲い掛かる

ファイヤーアローだ!


『くっ!この魔法!勇者か!』

『しまった!見つかったぞ、どうする?』

『最早戦うしかないで有ろう!あれが勇者達だな┅

クククならば我等2人で勇者達を仕留めてやろう』

『そうだな、アイツ等を手土産に戻れば魔王様も喜ばれると言うものだ!』


勇者4人との戦いが始まった?

スグルは仕方ないがリョウもいないぞ?

リコがやたらと魔法をぶっぱなしてる┅┅


「あれは魔人よね?デカイわ!

みんな!用心して!」

「うう┅何ですかあれはぁ!魔人って化物ですぅ!」

「魔族の方がヒトっぽいけどあれは悪魔みたいな奴だな」


「オ~ホッホホ♪このエリザベスがあの様なゴミを燃やし尽くしますわよ!皆さんは見てるだけで宜しくてよ!オッホッホホ♪」


┅┅┅始まったよリコの馬鹿が┅

エリザベスってなんだよ!

アイツ二重人格なのか?


『くっ!なんだこの威力は!これが勇者の力なのか!』

『空だと不味い!標的にしかならんぞ!俺は下に降りて戦う!ウォォオオオ!』


凄い速度で下降して降りたジャムグラム!その前に立ちはだかるのは勇者カイト!

カイトは既に拳聖を見事自分の物にして昇華させていた

左腕に輝く金色の盾、ユニークスキル【ゴッドシールド】

物理攻撃は元より魔法攻撃も跳ね返す、そして攻撃の威力も絶大だ


『勇者か┅まだまだ小僧ではないか、我の力で消してやる』

「フン!魔人なんぞに殺られてたまるか!俺には守る人がいるんだろ!好きにはさせない!」


激しい打ち合い、ジャムグラムは大剣を叩き付けるがカイトはシールドで受け拳を打ち込む!

しかし交わされその腕目掛けて大剣が襲う

ニヤリと笑うカイト!

なんと!右腕にもゴッドシールドが! ガキーン!受けた!


『こしゃくな!その盾がユニークスキルなのだな┅では魔法はどうだ!』


跳びはねて闇魔法のシャドウカッターを放つジャムグラム!

しかし!それをゴッドシールドは難なく受け跳ね返す

な、なんと!ゴッドシールドは姿を変え片手剣になった!

その剣を【投擲】!なげた!


な、なんですとぉ!聞いてません!


ゴッドシールド剣?は綺麗にジャムグラムの胸に刺さる!それも深く!


『ぐっ!それは反則だろ!┅まさか飛び道具とは┅』ちがいます!


力を振り絞り大剣を振るジャムグラム!それをカイトは左腕のゴッドシールドで受け思いっきり拳聖の技【ゴッドフィスト】


神の拳とも裁きの拳とも言われるパンチ!拳聖は勇者特有ではなく剣聖や弓聖とかと同じ

そのスキル特有の技でしかない


『グハッ!まさか我が負けるとは┅┅グガァァッ!』


カイトのパンチが胸の心臓を突き破り破壊した

魔人は霧となって消えて行く┅

残されるのは紫色の魔石のみ

そう魔物でしかない┅┅


「オッッホホ!糞魔人!女魔人と言え容赦致しませんわよ!

わたくしの魔法で消して上げます事よ!フォッホホ!」


ドッカーン!ガッシャーン!


『うう!この阿保女!バカスカ打ち込みやがって!

コイツは馬鹿なのか!阿保なのか!ええい!面倒な!』


ええそうです!リコのエリザベスバージョンは阿保ですぅ!

否!キチガイですぅ!

はぁ~城が無くならないか?


「オッッホホ!アッハッハハ!ホレ!ホレ!オッッホホ!

死になさい!消えなさい!」

『ええい!厄介な!近寄れもせんわ!くそっ!くそっ!このキチガイ女!』

「オッッホホ!しぶといですわね!ではこれはどうでしょう!オッッホホ!」ドカーン!


【テンペスト】!


馬鹿馬鹿バカァ!なんでこんな街中でそれを放つ!嵐だぞ!

町が吹き飛ぶだろが!


オッッホホ!アッハッハハ!

ドカーン!バガーン!


「アカネさん!ヤバイですぅ!リコさん酔いしれてますってぇ!」

「ええ!あれは女王バージョンのキチガイよ!逃げましょ!巻き込まれるわ!」

「カイトさん!逃げてぇ!」

「おいおいおーい!リコはどうしたんだ!あれが勇者スキルなのか?酷い!」

「イエ!あれは素のリコさんですぅ!だからヤバイんです!

どんだけ迷惑したか┅」

「お前達苦労してんだな┅┅」


オッッホホ! ズガガァン!

アッハッハハ ドッカーン!


「これは!辞めて下さい!城が!城が!壊れます!町が!やめぇてぇ!」


オッッホホ!ホレホレ♪

調子よくなりましてよ!ホッホホ!アッハッハハ!


『ググゥ!グワァァァアア!』


【テンペスト】帝級風魔法

読んで字の如く大嵐と暴風雨

リコが放った魔法はシャムラを狙ってはいるがその強大な威力は城の前と町の1部を巻き上げ破壊し尽くす

降り注ぐ大雨で王都の道は川となり強風が家々を跳ばしてる┅


「オッッホホ!魔人はどこですかぁ~!隠れてたら容赦しませんよぉ~!アッハッハハ!」


ヤメロォ~!もう終わったぞ!


ドドッカーン!グワァァン!

オッホホ!アッハッハハ!


「ヒェ~!でも羨ましいですぅ!私もドンパチしたいのにぃ~」

「アハハ┅もう良いわよぉ~終わってるようだしね?

でも後始末が大変ね?はぁ~」

「いゃあリコの魔法は凄いな?

でもあれは治まるのか?」

「アハハ┅何時もの事よ、その内ケロッとギャルに戻るから」


シャムラはテンペストの嵐で紫色の魔石を落として霧となり風に巻き込まれ消えた┅┅

その爪痕が悲惨だったが?

まだ川の流れが続き城の瓦礫が叩き付けられてた

綺麗に修復された城は又破壊され見るも無惨な姿に戻った┅


「ああ!なんて事!やっと修復したのに!勇者とは馬鹿なのですか!阿保なのですかぁ!いやぁー!」

「王女?なによその言い草!魔人を仕留め無いと城は全壊してたわよ?町もこんなじゃ済まなかったでしょうね?

褒められても馬鹿にされる覚えは無いわ!フン!」


「しかし┅┅限度とか┅」

「馬鹿はアナタですぅ!戦争に限度なんて無いですよぉ!

魔人2人!魔人ですぅ!化物ですよぉ!もぅ!世間知らずですかぁ?」

「フン!城で指図するだけのお偉いさんは金勘定しか頭に無いんだろ?俺達の命なんてコレポっちも考えて無いさ

だから誘拐召還なんてしやがる」

「それは┅┅」


ズバリとカイトに指摘されマヌエラ王女は何も言えなかった


「王女?ではわたくしが小娘に教育して差し上げましょう!

オッホッホホ♪私に掛かれば小娘の脳みそなぞ綺麗になりますわよ!ホッホホ♪」

「ヒィー!ご勘弁をー!助けてぇ!」

「遠慮為さらず!オッホッホホ!さぁ!さぁ!ご指導致しますわぁ~!オッホッホホ~!」

「イヤァー!助けてぇ!誰かぁ!」


リコの肩に抱えられたマヌエラ王女は足をバタバタさせ逆らうがリコはしっかり抱え尻をパシーン!パシーン!と叩いてる!

キャア!イターイ!いやぁー!


騒がしい事で┅┅なぁむぅぅ


«アカネ?魔王はどうする?»

«ヒカル?┅┅なんか難しくなったわね?スグル君が精神不安定なのよ┅王女を見ると錯乱したりして┅»

«スグルが惚れた魔族の女性は俺が保護してるぞ

アカネも会えば納得するかな?ナンタラ王女より100倍素敵な女性だぞ»

«┅┅┅┅ヒカルもそうなの?

その人が綺麗だから!そうなの!綺麗な人だと許せるの!ヒカルは誰でも良いの!»

«マテマテ!話がチガーウ!だろ?なんで俺が責められるんだ?はぁ~魔王だよ!»

«あっ!ご免なさい┅でもそんな綺麗な人が側だと┅┅うう~ん?┅わたし魔王とかは知らな~い!»

«はぁ?知らないって┅┅»


こりゃ駄目だ┅う~んどうしょっかな?いっそ俺が仕留めるか?

はぁ~勇者って意味有ったのか?

まぁ魔王を倒せば魔族の人達は解放されるんだし!

魔国も取り戻せるよなぁ~

スグルは駄目、アカネは知らないって放棄、リコは?あれは良い┅

マナミちゃんも駄目だろな┅

あれれ?後は犯罪者リョウと善人になったカイト┅┅酷だな


そうなると?勇者?無いわぁ~

誰もおらんじゃねぇか!

こりゃサッサと魔王倒して解決したが良くね?だよねぇ~もぅ!





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


side 魔王城では



【グフッグフッ┅全滅だと?此度の勇者とはそれ程か┅┅

なれば我が行って仕留めるとするか!】

「やぁ!アンタが魔王だな?」

【┅┅お前は!】

「アハハ!残念だったな?魔王軍は消滅したぞ、魔族軍も崩壊!残ったのはお前だけだ!」

【勇者か?1人で来たのは褒めてやる!だが我の前に来たのを後悔するなよ!】

「フン!邪神ロキのゴミクズで汚染された魔物フゼイが偉そうな事を言うな!ええ?魔国王ズーダグラ!」

【その名を!ククク!久しく聞いたぞ!だがズーダグラは消滅したぞ?今はこのロキ様の魂だ!

我は邪神ロキなるぞ!】


「バ~カ!何が邪神だよ!弱小な力で邪神を名乗るな!

御託は良い!早いとこ死ねよ!」


始まった!魔王と使徒と言えるラインハルトとの戦い!

ククク!【ダークバインド!】


「障壁100倍!ライトニングアロー!」


ドッカーン!ビガビガピカーン!


魔王は剣を握り振る!【魔剣ネグロスソッド】対するは【魔剣ギルガメッシュ】太古より伝わる伝説の魔剣が打ち合う!

その剣撃は大地を震わせ建物を破壊する


【ククク┅お前は使徒なのか?】

「そんなんじゃねぇよ!俺は人だ!この汚れがぁ!」

【人だと?フン!ふざけた奴だ

だが神格を持ち神気を漂わせた人なぞおらん!

そしてお前にはあの忌まわしいお方の匂いがプンプンするわ!

名を名乗れ!】

「┅┅ラインハルト┅本当はタチバナ ヒカルだがな!」

【やはり!異界の勇者!否!超越者だったか!くそっ!】

「超越者?違うぞ!ハイヒューマンだ!」

【┅┅それが超越者だが?ブッハッハハ!意味も知らず使徒をしておるのか!このうつけ者が!】


そんなに言われても何の説明も無いんだよ┅うつけ者って┅トホホ


〖ヒカルよ!アナタに贈ります

特別な武器ですよぉ~♪ウフフ♪そして浄化の力を与えていますから魔国浄化をするのです!

ロキの残骸を始末しなさい

また会いましょう~♪またねぇ~♪ウフフ♪ 〗


なんだこれは!頭に響く!

ガルーダさんじゃない!誰だ!

まさか!原初神?カーオスさん?なのかな?カーさん?はて?


うぉぉぉおお!なんじゃこりゃあ!


〖神剣アビスケーオス〗

世界の深淵を打ち砕く剣

混沌と不条理であらゆる物を断罪する


【なんだそれは!その光!その輝き!ヤメロォ~!来るな!来ないでくれぇ~!】

「エヘヘ♪貰っちゃたねぇ~♪これでお前も消滅だな!

消えろ!ロキ!この不浄の魂!」


ズバァァアアン!シュルシュル!


【グワァァァアア!母さん!】


魔王の姿がチリチリと霧となって崩れて行く┅┅┅母さん?

意味深な言葉を残し消え行く

残ったのは【魔剣ネグロスソッド】それを掴むと煙り?


『魔剣ネグロスソッドが進化します 聖剣ネグロカリバーとなりました』


┅┅┅フッ聖剣かぁ~勇者の定番だよねぇ~

阿保かぁ!なんで進化するんだよ!ギルガメッシュもなのかな?

ん?変わらん?

まっいっか┅┅疲れる


魔王城に掛かっていた霧が晴れ綺麗な城が浮き出た

ディズニィー城かよ!

真っ白のディズニー城!綺麗だねぇ~

そんな事より浄化!浄化するんだよな?魔国浄化ってどうするんだ?フム┅┅わからん!


〖大地浄化しますか?Yes/No?〗


ん?┅┅なんか色々突っ込みたいが┅┅┅Yes┅┅


〖確認しました 超越者ヒカルの承認に依り大地浄化を開始〗


〖森羅万象パーゲェション〗


みるみると大地が虹色に輝き拡がって行く!

そしてロキの欠片ゴミがパリン!パリン!と幾多も弾ける様はポップコーンのようだ

見渡す限りの虹色の大地!

キラキラと太陽の陽射しに反射して桃源郷の様な柔らかな風が吹き渡る


終わったな┅┅これで魔王は復活しない、そして魔族も穏やかに暮らせるだろう

北の果てだがなんかやらかしたかな?

凍てついた大地が豊かな土に変わってるけど?

それに寒く無いんだよなぁ?

気候変動をやっちゃった?俺?

はぁ~これ?良いのか?


『ウフフ♪ヤッホー!ヒカル!ワタシ!アフロディアちゃんよぉ~♪』


アフロディア?ここは教会じゃないぞ?


『馬鹿ね?ここはアナタが作った神域よ?ウフフ♪やったわね!

これでこのミルトン星は神格2位に昇華したわよ!

全部ヒカルのお陰よ~♪

この魔国はこれから豊かな大地で精霊も生まれるわよ♪

ロキの全部が失くなって神々も安心して仕事ができるのよ♪

もぅ!好き!好き!ブッチュウ~♪』


アグアグ┅なんでディープキス?

でもおっぱい良いねぇ~♪

アフロディアのおっぱいって張りがあって揉みがいがあるなぁ~♪

モミモミ┅┅


『アッア~ン♪もぅ♪スケベ

お尻も良いわよぉ~♪ウフフ♪

それでね?アナタには世界樹の所に行って欲しいの

まだ会ってないでしょ?

エルフ国のじゃ無いわよ 森の世界樹』


森のって【死の森カンダル】じゃ無いよね?


『この星ではそう呼ばれてるわね

そのカンダルよ?みんなで行ったら?面白いわよ♪ウフフ♪ 』


はぁ~カンダル森林って凄いモンスターだらけだろ?

行かないと駄目?


『駄目よぉ~これは命令よぉ~でもヒカルは大きくなったのね?

私の背丈より少しだけ小さいって┅でもこうしてられるから良いわね♪』


┅┅なぁずっと抱き付いてるけど良いのか?俺は人でアフロディアは神、女神なんだろ?


『ヒカルは良いの!ヒカルだから良いのよ┅┅綺麗な髪ね?前より綺麗♪この瞳もこの鼻もそしてこの唇┅┅ウ~ン♪ブッチュウ~♪好きよ┅┅』


┅┅なんか俺のが┅これはヤバイ!アフロディア!離れて!不味いって!


『まぁ!┅┅これがヒカルのね?凄いのね?こんなに硬くて大きい!キャシルはこんな形にしてないわよ┅ジュル┅美味しそう♪』


馬鹿!ヤメロォ~!何が美味しそうだ!キャシルって?


『ああ キャシルは愛と性の女神よ 私と一緒にヒカルの体を創ったからねぇ~♪でも彼女?ここはこうでは無かった様な?』


俺の体を好き勝手したのかよ!

まぁ満足してるけど┅

でも女の子じゃ無いんだから!

子供の頃はずっと女の子だったぞ

今でも間違われるし!


『あっと!時間が無いわね 世界樹とエルフ国でしょ?それと魔族の子?ミレルバちゃんだっけ?

それと気に要らない国とか好きにして良いから それと?なんだっけ┅┅そうそう!精霊王とかに子を与えてねぇ~♪

天子が足りないのよぉ~♪

それともぅ!ヒカルが思った様にやれば良いわよ!

自由に好きに生きれば良いの!

そして幸せになると良いなぁ~♪ウフフ♪

じゃあまたねぇ~♪ブッチュウ♪ングング┅シュポン!はぁ~好き♪大好きヒカル♪』


あっ!アフロディア!もう!

勝手だな!まだ聞きたかったのにぃ!

なんかいっぱい言ってたな?

背筋が凍る様な事も┅┅┅子を?



帰ろっと┅┅知らん!



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