召還されし者達
「キャァーア!いたーい!」
「痛てて!なんだよ!こりゃ!」
「ここは?」
「何が起きたの?どうして?」
「くそっ!突然なんだ!」
「落ち着け?あれを見ろ!」
そこは古めかしいが豪華絢爛な大広間、そう!謁見の間!
玉座に座る髭を生やした厳つい王様と隣に立つ凄い美人でおっぱいがタワワに溢れる貴婦人!
そして口を開いた超美少女!
『ようこそ勇者様方!無事に来て下さいましたね?』
「勇者?俺達が?」
「良く見て!ここは私達がいた所と違うわよ!」
「ふむ┅┅どうやら勇者召還とか言う奴だね?こんなのが現実に起きるとは┅」
「じゃあ異世界なの!ここは別世界!」
「なんで私達なの?なんでこんな所に!」
「これは誘拐ですよ?犯罪です!それを堂々と!恥を知れ!」
工藤優は怒りに任せて睨みつける
葛城茜は現実を憎み須藤真奈美はオロオロと怯えてる
河辺快斗は勇者と言うキーワードに食いついた
野口理子は何やら楽しそうにしてる?
柳楽諒は冷静に状況判断して周りを警戒する
『我がシャルタン王国へ来て下さりありがとうございます!
私はこの国の第2王女マヌエラです』
『我は国王!ザミュエルだ!』
『わたくしは王妃マリンデよ』
『あなた様達は優れた勇者様達!我が国の危機をお救い下さい!』
「待ってくれ!俺達は突然連れて来られたんだ!そして国を救えだと?ふざけるな!
何の同意も無しに連れ去るのは誘拐だ!」
『フフフ┅あなた様達はもう戻る事は叶いません事よ?
魔王を倒してマナの宝玉を手にしないと帰れません!
魔王討伐迄は私達が責任を持ってお世話致します
訓練や生活は保証致します』
「魔王だって┅┅」
「へっ!良いじゃねぇか!もう戻れねぇんだぞ!その魔王とやらを倒して帰りゃあ良いんだ
その間は国で面倒見てくれるんだとよ!なぁ!王女様よ!
女もそのお世話に入ってるのか!こう見えてガキじゃねぇんだ!」
『ご要望が有れば全てご用意致します』
「ヘッヘェ~♪話が分かるぜ!」
「そうだな、異世界の女も良いんでは無いか?見た所美人が多いしスタイルも良い、それに国が生活も見てくれるなら良い生活環境だろう」
「フッフン♪私はこの世界の町とか見たいなぁ~♪男もイケメンだしねぇ~♪ウフフ」
「あなた達?何を言ってるの?魔王討伐って戦いよ?戦争なのよ!相手を殺すなんて出来るの?」
「あたりめぇだ!馬鹿か?ここは日本じゃねぇんだ!法律なんて違うし国の王さんが偉そうに誘拐なんてするんだぞ!
それに逆らえば殺されても文句は言えねぇんだ!分かってねぇのは副会長葛城茜!おめぇだよ!」
「河辺が言う事は正しい、実際周りの騎士達は剣を抜いてる
俺達に警戒してるんだ、ここは音無しく言う事を聞こう」
「取り敢えず話を聞いて整理しないとねぇ~♪何も分からないのよ?それにお腹空いたわ」
「私┅┅怖い!┅┅死ぬの?」
「真奈美ちゃん?大丈夫よ?私が付いてるわ、それに優もいるしヒカル君も?┅┅ヒカル君?どこにいるの?」
「そう言えばアイツいないな?こんな時でもトロイのか?橘!返事しろ!」
「ウフ♪ヒカルちゃん怖くてチビってるかもよ?」
「ヒカルはそんな奴じゃない!王女!これで全員なのか?6名だぞ?」
『あら?7名ではありませんか?召還者は7名!そう決まってましたよ?』
「1人いないんだ、後から来るとかあるのか?」
『おまえ達!さっきからその口の聞き方はなんだ!王女殿下に失礼だぞ!それに陛下!王妃様の御前である!頭を下げよ!』
「そんなの知るか!勝手に呼んだのはそっちだろうが!」
「河辺!辞めろ!これは失礼しました、なんせまだ学生ですので礼儀作法など知りません
ご無礼はお許し下さい」
『ほぅ?ソチは工藤優と言ったか?貴族の礼を知っておるようだ、早う鑑定せぬか?』
『ハハ!直ちに!』
黒いマントを羽織った男が次々に見ていく
そして声を上げて結果を発表する
クドウスグル!勇者!
カワベカイト!拳聖!
カツラギアカネ!聖女!
ノグチリコ!大魔導師!
スドウマナミ!巫女!
ナギラリョウ!賢者!
どなたも能力値が高こうございます!最早B級冒険者程ですぞ!
レベルも来たばかりなのに既に30を越えてます!
勇者様は50!凄いです!
おっぉぉぉぉおお!ワァー!
凄い歓声!それはこの国の安泰を確かな物と理解した歓声だった
(ヒカル君がいない!なんで?あの時に確かにいたのに!ヒカル君!どこ行ったのよ!助けて!)
『魔術師団長!7名となってたのに6名とは何故ですの?』
『そ、それが不思議なのです、確かに7名の召還者が送られる筈でした┅』
『今ここに居ない者は仕方ありません!6名でもあの称号なら大丈夫でしょう、後はスキルの確認ですね?』
『それはステータスを見れば分かるかと?』
『フフフ、そのステータスの事は教えなくて宜しくてよ
まだ知られない方が都合良いのです、下手に知られたら逃げるやも知れませんわよ』
『そうですな?姫の裁量!見事です!』
『上手に飼い慣らして魔王討伐もですが他国侵略も容易くなりましたわ!騎士団長にはレベルアップとスキルの上達を早くする様に!魔術師団長も魔法を使える様にご教示願います』
『『『ははぁーあ!』』』
ククク┅彼の地ではまだ子供、それに何も知らぬ者達┅
隷属の首輪は必要有りませんね?
もし逆らうのならその時に┅
あのスグルとかは私好み、下僕としてオモチャにしましょうかね?
勇者でも有りますからアッチも勇者だと宜しいのですが┅┅クク!
それにしても後1人?
どこかに落ちた?これは探さないと損失ですね?
どんな勇者様でしょうか?フッ!
「おリョウ!女とやり放題だぞ?あのメイドが良いんだがな」
「フッ┅変な病気を貰うなよ、ここは日本じゃない、治療とか期待出来ないだろう
それより副会長を狙ったが安全じゃ無いか?」
「アカネか?あれは良い女だが落ちるかな?」
「だから!ここは日本じゃ無いだろ!夜這いでもなんでもやりぁこっちの勝ちだぞ?」
「そうか!そうだな!じゃあお前はマナミか?」
「マナミは幼い体だが俺の好みじゃ無い、リコを1度は欲しいんだがアイツ意外とガードが固いんだ」
「フフ!リコか?辞めとけ!それよかアイツよりグラマーな女ばかりだぞ?それに綺麗だ、まぁ外人さんだがな」
「そうだな┅┅なら若い女を指名するか、楽しみが無いと面白く無い」
17歳の男子!そりゃ犯りたい盛りだよな┅この2人既に経験済み!
しかし待てよ!俺の事は忘れて良いのか?良いのか?
まぁモブだし┅┅┅
「アカネ?ヒカルがいないのはなんでだ?」
「おかしいわ、確かに7名と言ってたわ!きっと彼だけ他の所に落ちたのよ!死んで無い!大丈夫!」
「落ち着け!そんなの分かる訳無いだろ!他の所に落ちた方が幸せだったかも知れないがな」
「そうね┅┅こんな所に来て魔王討伐とか┅┅ヒカル君はラノベとかアニメで異世界の事を良く知ってるわ、それに行ってみたいとか┅」
「アイツの事だ、しれ~っとこの世界で楽しく暮らすかもだな!」
「私は探すわ、必ず見つける!だって来てるのよ!たった1人で!きっと寂しい思いをしてる筈よ
私が助ける!必ず!┅┅」
「茜┅┅┅おまえ?┅┅」
(しかしコイツら馬鹿だな?ラノベとか知らないのか?こう言う時はステータスを見るんだよ
それから考えて方針を立てるんだ
良いなりになんかなるかよ!)
ステータスオープン!
名前 リョウナギラ 種族 ヒト族
年齢 17歳 称号 賢者 レベル 40
HP 700 MP 800 体力 500
器用 3 運 2
スキル 並列思考 3 気配察知 2
剣術 2 水魔法属性 1
生活魔法 1
(こんなものか┅┅くそっ弱いな)
流石!賢者様!冷静に判断してる
馬鹿脳筋とは違う
今頃はメイドさんと張り切ってる事だろう┅┅┅┅猿かよ!
しかしそんなに甘く無い!
拳聖は殴るが特化したスキル
剣術等の武器は向かないのだ
早く他のスキルを獲得しないと捨てられるよ?ククク┅┅
彼等の日課は朝から鍛練だ、基礎体力強化で昼まで走らされる
嫌おう無しだ!
昼休憩が終わるとひたすら木剣を振る!振る!振る!
手に豆が出来て痛いが直ぐに回復魔法ヒールで治される
つくづく異世界だと思い知らされる
そんな日々が1月して魔力循環で魔力を知る訓練
ナギラリョウはおとなしく訓練に堪えてる
他も仕方なしだが堪えて脱落する者はいなかった
この世界に来て体力や筋肉が変わっていたのだ
カワベカイトはアカネの夜這いに失敗して牢に3日入れられた
それからは気に入ったメイドとイチャイチャする毎日
ナギラリョウもお気に入りを見つけたのだがまだ未成年者
13歳のメイド見習いに手を染めやがった!中学1年だぞ!
この世界の13歳はそりゃあ立派な大人の体だけど!だけど13歳!
未成年者との貫通は罪で婚約者は許される
仕方なく将来面倒見る事を魔法契約して許されたんだ┅┅┅┅┅┅しかし!ロリコンだったとは!性癖はわからん物だ!
スグルは品行方正で女性から大人気だった
しかし王女の毒牙が迫る毎日で?
用もなく毎夜部屋に訪れ話しに来るなんて┅┅
隙有らば襲うつもりだろうが身持ちの固いスグルは上手く交わす!
悔しい王女は隷属の首輪を考え始めるのだった
スドウマナミはアカネと一緒に魔法の訓練に励んだ
ステータスには4属性持ちと出てるののを知らない彼女達だが突然使えて驚いてる!
アカネは聖女だから回復魔法に光魔法、聖属性魔法を開眼して操る
彼女はヒカルの事を思い出して異世界の事を知ろうと勉強する
ノグチリコは賢く城下へと行っては楽しむが┅┅落胆する
とても文化レベルが低く服はダサく下着は着れた物では無い
彼女達3人が凄く落胆したのは生理用品が無い!そして石鹸は硬く泡も出ない品物┅┅洗濯ですか?
それにシャンプーなんて無いんだ!髪が!気持ち悪い┅┅
リコとアカネは共同で石鹸作りに没頭する┅だが失敗ばかり
マナミは下着を得意の裁縫でどうにか形になる物をと頑張った?
だが少しはまとも程度の布切れができた
それは王室備品の布だったからぁ~残念!
トイレは水洗でなく気持ち悪いスライム処理のトイレ┅┅
トイレットペーパーはなくゴワゴワの変な葉っぱ?
風呂は有るがサッパリしない┅┅
しかぁし!リコが見つけるのだった!
ライトが考案した石鹸とシャンプーに下着!
ブラジャーにショーツ!
生理用品もナプキンとタンポン!
3人は泣いて喜んだね!
そして携帯用トイレを冒険者ギルドで発見して考案者が同じだと知る
アカネは確信した!この人物はヒカルだと┅┅彼しかこんな物は作れない!地球の日本の物だから!
こうして生きる希望を持った3人は男達を放って城を出る!
険しく危険な賭けだったが見事成功!しかし!
貴重な人材をみすみす逃さない!
追跡者達が執拗に追う
それは召還されて半年近くしてからの事件だった
一方ライトは神から召喚者達の情報を教えられた
勇者召還が行われた事や彼等の現状とかを┅┅
そして創造神ガルーダから召喚者の女性3人が脱走したのを告げられる
アカネ達だ!
そして救うべく白馬の王子様の如く現れ助けるのだった!
ベベン♪ベン~♪
3人はもうベタ惚れのメロメロ~ヒカルと分からない超イケメンの高身長でサラサラ銀髪!碧眼も素敵!と首ったけぇ~♪
しかし既に姉だったリアナと結婚していたとは!
彼女達はどうする?どうするんだぁ!
で?お前等!ヒカル君の事はどうなった!
探してたのでは?フッ┅┅
ラインハルトが産まれて17年後の冬の季節の出来事だ┅┅┅
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